トマトのコンパニオンプランツ8選!相性の良い理由とは?
トマトやミニトマト苗売り場で一緒に植えると成長が良い!などコンパニオンプランツという名前でハーブや野菜が販売されています。
今回はトマトと相性のいいコンパニオンプランツについてその効果作用、理由などについて解説します。
もくじ(タッチすると移動します)
コンパニオンプランツの役割
コンパニオンプランツは“共生植物(きょうせいしょくぶつ)”といって要するに一緒に植えるとお互いに成長が良くなる植物を指します。
コンパニオンプランツの役割はだいたい以下の4つです。
- におい、天敵により害虫を寄せ付けない
- 根に共生する菌類で病気予防
- ミツバチなどを誘い受粉させて実を付ける
- 根の水分・栄養分吸収の違いが共に成長をうながす
コンパニオンプランツの注意点として天然の殺虫効果、成長促進効果としての位置づけのため、植えれば必ずいい結果になるというものではありません。
つまりバジルを植えたからといってトマトに虫が全く付かないわけではないことを認識しましょう。
バジル
- においによる害虫よけ
- 根の水分吸収の違いによる相互成長
ピザやパスタの香りづけにも使われるように独特な強い香りがします。いい香りではありますが、バラの香りとは異なりやや臭みがあるため人によっては苦手でしょう。
青臭い強い香りは虫も嫌うためまずアブラムシやコナジラミ類、コバエ、蚊などを寄せ付けない傾向があります。
ただ、アオムシ類など柔らかい葉が好物の虫はバジルであっても食害するため必ずしもすべての害虫を寄せ付けないわけではありません。
次に、根の水分吸収の違いによってトマトとバジルがお互いに成長するという点についてですが、トマトとバジルの原産地を比較するとその意味がわかります。
トマトは南米アンデス高地の比較的乾燥した地域原産の野菜です。一方バジルは熱帯アジア、インドなどナスと同じく高温多湿の地域原産のハーブです。
つまりトマトは乾燥を好み、バジルは多湿を好みます。
水を与えた時にバジルの方が多く水分を吸収することでトマトにとっては土が過湿状態になりにくいため、双方にとっていい条件で育ちます。
またトマトは高さ2m以上になりますが、バジルは80㎝程度までしか成長しないためお互いが邪魔せず日光を受けて成長できる点もポイントです。
パセリ
- においによる害虫よけ
- 根の水分吸収の違いによる相互成長
セリ科であるパセリの独特な臭みによってトマトにつくアブラムシやハダニを減らす効果があります。
水分吸収の違いによる相互成長は上記で説明したバジルと同じ理由で
パセリはナスと同じく水分を好む植物です。また根が浅いためトマトの根を邪魔することなく成長します。
トマトは高さ2m以上に成長しますが、パセリは20~30㎝程度しか成長しないため陽当たりで競い合わず、むしろトマトの日陰になることで柔らかい葉ができます。
なお、パセリにはちぢれた揚げ物の飾りとしてよく見るパラマウント系とやわらかい葉のイタリアンパセリがありますが、イタリアンパセリは生育の勢いが強いためトマトと競合して生育の邪魔をしてしまうことがあります。
レモンバーム
- においによる害虫よけ
- ミツバチなどによる受粉効果
レモンバームは別名メリッサといい、ミツバチを意味するラテン語がに由来すると言われています。
なぜかというとレモンバームの花の香りにミツバチが誘われるためです。古代ギリシアでは蜜源植物といってミツバチによってはちみつを集めるための植物として利用されていました。
セイヨウヤマハッカという和名にもあるようにレモンとミントを合わせた強い香りがします。
カメムシなどの害虫よけになるのと同時にミツバチによって受粉が助けられ実成りがよくなります。
ネギ
- におい、天敵により害虫を寄せ付けない
- 根に共生する菌類で病気予防
ユリ科ネギ属の植物の根にはバークホーデリア・グラジオリという善玉菌が共生しており、抗生物質の一種を分泌しています。これにより周囲の病原菌を減少させる効果があります。
根にはほかにも様々な微生物が共生しているので、土の成分が肥沃になるとも言われています。
トマトでは萎凋病(いちょうびょう)を防ぐ効果があります。
チャイブ
- においによる害虫よけ
- 根の水分吸収の違いによる相互成長
チャイブもユリ科ネギ属の野菜でアサツキに似た葉ネギの仲間です。
強い臭いがあるためアブラムシ等の害虫を寄せ付けない効果と
根に共生するバークホーデリア・グラジオリなど善玉菌によって病原菌の減少効果があります。
ニラ
- においによる害虫よけ
- 根の水分吸収の違いによる相互成長
ニラもユリ科ネギ属の植物で、ニラレバ炒めからもわかるように独特の臭みがありますよね。ニラの香りによって害虫が寄りにくくなるだけでなく、根に共生する善玉菌が土壌の病原菌を減らしてくれるためトマトの萎凋病が起きにくくなります。
またニラの根は深く伸びるため根が深く伸びるトマトの根と触れることでよりコンパニオンプランツとして相性がいいです。
マリーゴールド
- 臭い、天敵により害虫を寄せ付けない
- 根に共生する菌類で病気予防
マリーゴールドが畑にたくさん植えられているのをみかけることがあると思います。あれは鑑賞目的よりもマリーゴールドの根にあるセンチュウの防除効果によって畑を浄化する目的です。
センチュウで有名なのはネコブセンチュウ。根に小さいこぶのようなものが寄生しトマトの成長を阻害します。
キク科のマリーゴールドには特有の青臭い香りがあり害虫よけにもなります。
ナスタチウム
- 臭い、天敵により害虫を寄せ付けない
ナスタチウムはサラダなどで食べられる花、エディブルフラワーとしてかなりメジャーな植物です。実際に食べてことがある人は分かると思いますが、味が辛いです。その辛みを嫌ってアブラムシなどの害虫は食害しないということです。
ただ、ハモグリバエ(エカキムシ)やナメクジ、カタツムリは食害するのでトマトの近くに植えることで“おとり”にしトマトへの被害を減少させる使い方もします。
このようなおとりに使う植物を“トラップ植物”と呼ぶこともあります。
まとめ
トマトのコンパニオンプランツ8選!相性の良い理由について紹介しました。
畑で栽培する場合はトマトの周りに数種類のコンパニオンプランツを植えても良いですが、プランターなどスペースが限られているところで混植するとかえってトマトが成長しません。
トマトとバジルやトマトとニラのように近くに混植する場合は1種類にしましょう。
なお、害虫よけなどを目的としてトマトの近くにプランターに植わったコンパニオンプランツを置く場合は数種類でも良いです。
例えばトマトのそばにマリーゴールドやナスタチウムのプランターを置くなどです。
コンパニオンプランツの効果ははっきり証明されていません。しかし農家さんや家庭菜園経験者の人達が長年行ってきた方法でもあるのでぜひマネをして美味しいトマト作りに役立てて下さい。
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