大玉トマトの育て方!プランターで栽培できる方法

一般的に大玉トマト栽培はミニトマト栽培よりも難しいされています。
しかし、以下の点に気を付ければ初心者でもプランター栽培することができます。
もくじ(タッチすると移動します)
栽培基本データ
科名 | ナス科 |
原産地 | 南米・ペルー、エクアドルのアンデス高地 |
食用部分 | 実 |
生育適温 | 25~28℃ |
発芽適温 | 25~30℃ |
スタート方法 | タネ、苗 |
連作障害 | あり(4~5年あける) |
株サイズ | 草丈150~200㎝ 株幅60㎝ |
病害虫 | アブラムシ・ハモグリバエ・うどんこ病・青枯病・萎凋病・葉かび病・疫病等 |
大玉トマトの栽培時期
地域 | 植え付け | 収穫 |
中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部) | 4~5月 | 7~8月 |
北海道・東北 | 5~6月 | 7~9月 |
四国・沖縄・九州南部 | 4~5月 | 6~8月 |
寒冷地・中間地・暖地の区分
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県
大玉トマトのプランター栽培の6つのコツ
- わき芽かき
- 人工授粉(じんこうじゅふん)
- 摘芯(てきしん)
- 摘果(てきか)
- 肥料を切らさない
- 雨よけ
用意するもの
- 苗
- 培養土(肥料配合済み)
- 鉢底石(排水システムがあれば不要)
- プランター 幅65㎝×奥行20㎝×深さ20㎝ 容量15~20ℓ
- 支柱
- ジョーロ
- スコップ
- 人工授粉に必要な道具(梵天/筆/トマトトーンのどれか1つ)
- 雨よけの資材(ビニール傘や雨が当たらない場所に置けば必要なし)
- 肥料
家庭菜園向き大玉トマトの主な品種
品種名 | 特徴 | 平均果重 | 種苗会社 |
CF桃太郎ファイト | 糖度が高く病気に強い | 210g | タキイ種苗 |
瑞栄 | 昔ながらの味で病気に強い | 200g | サカタのタネ |
大型福寿 | 甘さ控えめで酸味がある | 250g | ヤマト農園 |
ぜいたくトマト | フルーツ系トマト。 | 100g | 日本デルモンテアグリ |
麗夏 | 果実の割れ(裂果)が少なく病気に強い | 200g | サカタのタネ |
準備するものや大玉トマトを含めたトマト栽培全般に必要な作業に関して以下記事でくわしく解説しているので参考にして下さい。
⇒簡単ベランダ菜園!ミニトマトの育て方とプランター栽培のコツ
大玉トマト栽培に必要な5つのこと
わき芽かき
大玉トマトに限らず、トマト栽培では必ず「わき芽かき」という作業をして下さい。
わき芽とはその名の通り、主の茎のわきから出てくる芽のことで、そのままにしておくと、どんどん太くなっていきます。
なるべく小さいうちに摘み取りましょう。上写真はわかりやすくするために伸ばしていますが、本来はもっと短いうちに摘み取ってしまいます。
なぜわき芽を摘まなければならないのか?というと養分の分散を防ぐためです。
私たちの目的は大玉トマトを収穫することです。
養分が分散してしまうと実を大きくするための養分も少なくなってしまうため、結果的に実が成らなかったり、小さくなってしまうからです。
わき芽かきのやり方は>>こちらの記事で詳しく説明しています。
人工授粉(じんこうじゅふん)
大玉に限らずトマトは必ず第1花房(最初に咲く花房)に実を付けさせないと「つるぼけ」といって茎葉ばかりに栄養が行き実がなりにくい現象が起きます。
なので、最初の咲く花には必ず人工授粉を行ってください。
梵天(ぼんてん=耳かきの先についているフワフワ)か筆、※耳かきはマツキヨとかで売ってます。
もしくはホルモン剤「トマトトーン」を吹きかけるなどして実を人工授粉させます。
|
摘心(てきしん)
摘心とは茎の成長を止めて実に栄養を回すために行う作業です。
大玉トマトでは下から5番目の房に花が咲いたら、房の上の葉を2枚残し、その上でパツンと主枝を切ります。
ミニトマトでは支柱の高さまで等の目安で良いので第7花房以上まで伸ばしても良いですね。
摘果(てきか)
大玉トマトのみに必要な作業です。
プランター栽培では実がピンポン玉くらいの大きさまで育ったら1房ごとに良い実を3~4個残してその他は摘み取りましょう。
小さいものや形の悪いものから先に摘み取ります。
イチゴなどでも同様の作業を行う理由は実を少なくすることによって養分の分散を防止され甘く美味しい実になるからです。
肥料を切らさない
大きな実を付けるためには、よりエネルギーが必要です。
大玉トマトは1株、1房3~4個として第5花房まで育てるとおよそ20個くらい収穫できる計算です。
ミニトマトはプランター栽培でも100個くらい収穫できるので大玉トマトがいかに1つの実に養分を必要とするかわかると思います。
なので、初心者であれば元肥入りの野菜用培養土かリン酸分の肥料を施した土に植え付けます。
1ヶ月程度で肥料分が切れてきますが、最初に花が咲いた後、実になり太りはじめたら追肥(ついひ)を与えましょう。
液体肥料であれば2週間に1回の間隔で与えます。
「マイガーデンベジフル」のような固形肥料は3~4ヶ月効果が持続するので追肥はシーズンに1回やればOKです
さらに肥料にこだわりたい方は以下の記事が参考になりますよ。
⇒トマト・ミニトマト栽培で実を大きく甘くするための肥料の種類
ちゃんと肥料を与えればこのようにプランターでもたくさん実がなりますよ。
雨よけ
大玉トマトを育てる場合は、雨よけをする必要があります。雨よけ栽培とは雨の当たらないところで育てるということ。
畑やお庭で地植えするときはトマトの雨よけ栽培セットなるものが販売されているのですが、
ベランダなどプランター栽培する場合は雨が当たらない場所に置いて育てましょう。
他にはビニール傘を支柱の先端にくくり付けたりするなどとにかく雨に当てないことです。
なぜ雨よけをしなければならないのかというと、主に理由は2つあります。
1つ目は葉や実に雨が当たると高温多湿状態になり病気が発生しやすくなるためそれを避ける目的があります。
そして2つ目がトマトには「裂果(れっか)」と言って皮が破れる現象があります。(下写真)
実が青いうちはまだ皮が固いのですが赤くなって熟してくると皮が軟らかくなってきます。原因は大雨で根が大量の水分を吸うと実が膨張したり、水に濡れることで起こります。
裂果(れっか)自体はミニトマトでも起こるのですが、大玉はミニトマトより大きい分だけ収穫までに時間がかかること、
また大玉品種でも家庭菜園用は裂果に強い皮が厚めの品種がほとんどなのですが、ミニトマトと比較すると皮が軟らかくて割れやすいことも関係しています。
ただ、プロの農家さんのように商品として売るのではなく家庭菜園で収穫して食べる分には問題ありませんが、裂果しにくい品種「麗夏(サカタのタネ)」を選んで栽培するのもおすすめです。
収穫
摘果(てきか)をして一房に3~4個実がなるようにすると写真のようにだんだんと大きくなってきます。
収穫の目安は開花してから55~60日くらい(7月上旬~8月下旬)です。
地域や植えた時期によって6月下旬~7月初旬ではまだ青いままの場合もありますが、徐々に赤くなってきます。
ほらね
そして次の写真くらい赤くなったら収穫しましょう。
あまり長く実を付けっ放しにしておくと完熟するだけでなく実が割れて来たり、株も疲れてくるので収穫して下さい。
まとめ
大玉トマトのプランター栽培の6つのコツ
- わき芽かき
- 人工授粉(じんこうじゅふん)
- 摘芯(てきしん)
- 摘果(てきか)
- 肥料を切らさない
- 雨よけ
今回は大玉トマトに限定した栽培ポイントをご紹介しました。
5つのポイントを守ればプランター栽培でも十分大玉トマトを収穫できます。
ミニトマトよりは難易度が高いですが、今回ご紹介した内容を実践すれば初心者でも大玉トマトも収穫できますのでぜひ参考にしてみて下さい。

トマト栽培特集!
イチゴの月別!栽培方法
![]() | 10月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 11月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 12月1月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 冬のイチゴの育て方! 2月の時期の作業と栽培方法 |
![]() | 3月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 4月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 5月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 6月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 7月8月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |
![]() | 9月のイチゴの育て方! 栽培管理と作業 |