イチゴの病気大全!葉や実が白・黒・黄緑くなる原因とは?
イチゴを栽培していると、病気にかかることがあります。
今回はイチゴの病気大全として、家庭菜園で栽培したときに発生しやすい病気の種類を症状別に解説していきます。
もくじ(タッチすると移動します)
うどんこ病
イチゴの限りませんが、野菜を育てる場合に非常に被害に遭いやすい病気の1つが「うどんこ病」です。
主に葉っぱや茎、果実にうどん粉をまぶしたような白い斑点が出るのが特徴です。
原因は梅雨や初秋の気温が低く雨が少なく乾燥した環境で起こり、正体はカビです。株と株の間が狭いと蒸れてカビが繁殖しやすいので陽当たりと風通しの良い環境を心がけましょう。
よくあるのが植えすぎのパターンです。
畑でもプランターでも最低隣との株との距離は20㎝程度あけて植えて下さい。
密植すると風通しが悪くなりカビが生えやすくなるからです。
対策は、葉かきといって葉を間引いたり、枯れた葉は取り除くなど、風通りと日当たりのいい環境で栽培して下さい。
うんこ病が発病した葉や実は取り除き、そのあと殺菌剤を散布しましょう。
灰色かび病
うどんこ病も果実が白くなることもあるのですが、わりと良く見かける実が灰色になっているのは灰色かび病によるもので文字通り土の中にいるカビによって起こるものです。
涼しく、湿度が高い梅雨時に要注意で、だいたい23℃くらいで菌が活発になります。
もともと土に居たカビが原因になることが多くマルチングをしていないと泥はねによって病気になるとはまさにこのことを指します。
畑栽培ではビニールのマルチを張る、プランター栽培では土が水やりで跳ね返っても汚れないようにワラを敷くなどすることで対策を打つことが出来ます。
マルチやワラはネットでもホームセンターでも販売されています。
その他窒素(ちっそ)成分の多い肥料を与え過ぎてもイチゴの葉ばかりが大きくなり株が弱くなるため病気にかかりやすいです。
窒素とは肥料のパッケージに書かれているN-P-Kの割合のうちNを指すものですが、観葉植物用の肥料やあえて油かすなどの窒素の割合が多い肥料を播かない限り、窒素のやり過ぎで失敗するケースは、初心者のイチゴ栽培では起こりにくいです。
炭疽病(たんそびょう)
炭疽病(たんそびょう)は葉・茎・ランナーに黒い斑点が現れる病気です。
最初は葉に出ますが酷くなると茎やランナーが折れてしまうまで広がります。
斑点の大きさは直径数ミリで色は黒く、楕円形、紡錘形をしています。次に説明する蛇の目病のように丸ではありません。
高温・多湿下で起き、原因は植えている畑やプランターからの土壌感染や炭疽病の親株から出来た子株を使った場合があります。
密植をしてしまうと、どうしても風通しが悪くなりカビの温床になります。
なるべく雨に当たらないようにトンネル栽培をしてあげると感染予防することができます。初心者の方は炭疽病に強い「宝交早生(ほうこうわせ)」のような丈夫な品種を栽培すると良いですね。
葉枯病(はかれびょう)
葉枯病(はがれびょう)は一見、炭疽病(たんそびょう)のように黒い斑点が出るので区別が付きにくい方もいらっしゃると思います。
ただ、菌が発生する温度環境が異なります。
炭疽病(たんそびょう)は28℃前後と高温多湿下で活発に発生するのに対し、葉枯病は初春のような比較的低温期に発生し、夏は収まりますが、秋の冷涼な時期から初冬にかけては特に激しく発生します。
肥料が切れた株に多く発生すると言われており、葉枯病にかかる前の対策としては11月と2月にしっかりと追肥を行って肥料切れを避け越冬させます。
罹ったあとの対処方法としてまずは病気にかかっている葉は取り除き、処分します。薬剤に関してはありません。
萎黄病(いおうびょう)
萎黄病とは新葉の1~2枚が黄緑色に変色し葉が小型化して船の形のように巻いていきます。
その後出てくる葉や株全体から出てくるランナーの葉も奇形になります。
原因は土壌感染が主で元から病原菌がいた場所で栽培したことによって感染したことが考えられます。
のちに説明する炭疽病(たんそびょう)と同じく28℃前後の高温下で菌が活発になります。
1つでもあると畑の苗がすべて感染してしまうことがあるためイチゴ栽培は止め太陽熱消毒をする必要があります。
蛇目の病(じゃのめびょう)
炭疽病(たんそびょう)の病斑に似ていますが、色と形で区別できます。
まず、炭疽病が斑点の中心が黒なのに対し、蛇の目病の斑点の中心は茶色っぽく淵は紫褐色で囲まれています。
原因は炭疽病と同じく植えている畑やプランターからの土壌感染等、高温多湿下の環境で伝染が広がります。
被害に遭った葉はすぐに取り除き処分をし、薬剤散布をします。
輪紋病(りんもんびょう)
輪紋病の斑点は葉が赤茶色く枯れ込むのが特徴で、炭疽病や蛇の目病の斑点の大きさや形と比べると、はっきりと区別できます。
葉が茶褐色に枯れますが、2月など冬期に赤く葉が枯れるのとは違います。
冬期に赤く葉が枯れるのは寒さによることが原因なので病気ではありません。きれいに赤く紅葉しています。
一方、輪紋病は同じ赤っぽくても茶色や黒っぽい枯れた感じが初心者でも見ればわかる程度なので間違えることは無いと思います。
輪紋病の原因は他の病気と同じくカビによるもので、梅雨から9月にかけた高温多湿下で伝染が広がります。
対処法としてはまず、葉を取り除き処分、その後薬剤散布をしてください。
まとめ
- うどんこ病
- 灰色かび病
- 炭疽病
- 葉枯病
- 萎凋病
- 蛇の目病
- 輪紋病
イチゴの葉が白や黒い斑点、茶色い斑点、葉が黄色くなるなど現象によって病気も異なっていきます。
ですが、ほとんどの原因はカビです。
元々の土壌にカビがいたり、苗が病気にかかっている場合は、症状が出るまでほとんど気付けないと思います。
ですので今回ご紹介した内容を参考に栽培してみてください。
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