ミニトマトの病気?蜘蛛の巣の原因は小さい赤色ハダニ
ある日突然、ベランダ菜園で育てているプランター栽培のミニトマトに白い糸状、
綿状の蜘蛛(くも)の巣のようなものが茎や葉、実全体に覆われてしまい、赤茶色い虫が大量に発生してキモチ悪い!!
その原因はハダニです。原因と対処法などを紹介します。
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ハダニが発生する原因は高温・乾燥・風通しの悪さ
ハダニが発生する原因は
- 高温・乾燥
- 風通しの悪さ
だいたい苗の植え付け後の5月~梅雨明けに多く発生するのですが、
2018年の夏のように梅雨が短く全国的に7月から40℃近い高温が続き雨も降らない環境は最もハダニが発生しやすいです。
また葉が成長して茂っているため風通しが悪くなると、熱がたまり高温になります。
特にベランダなど雨が当たらない場所+風通しが悪いと余計です。
ビルの屋上やマンションのベランダなど高い場所でも関係なく発生するので厄介です。
ハダニの症状と被害
- 葉色が悪くなる
- 葉全体が白く退色する
- 葉や茎・実にクモの巣状のものが付く
- 赤茶色い小さい虫がいる
ハダニは名前の通り「葉につくダニ」です。葉の裏などに寄生して汁を吸い養分を吸い取る吸汁性害虫(きゅうじゅうせいがいちゅう)です。
そのため初期症状では葉の色が白い斑点や白茶けたように退色してきます。
トマトの下のほうにある葉は成長とともに生理現象として落ちるので、初心者はハダニ被害にあっていることに
気付かないこともあります。
被害が拡大してくると落葉したり、葉や茎、鈴なりになっている実全体にクモの巣状の糸を張って感染範囲を広げていき、
最終的に株の栄養分を吸収して弱らせるので成長が止まったり実付きが悪くなり収穫できなくなります。
ハダニの生態
ハダニはクモの仲間なのでクモの巣状の糸を張ります。
写真のクモの巣状の中に小さい点々が見えると思いますが、これがハダニです。
ハダニにもいくつか種類がありますが、「赤ダニ」と呼ばれるカンザワハダニとナミハダニがトマトを含む野菜類全般に被害を与えます。
体長は約0.5㎜ほどなので肉眼では見にくいのですが、成虫は毎日卵を葉裏に1個ずつ産卵します。2~3日でふ化した幼虫は約10日で成虫になるため、短期間で大量に発生します。
アブラムシ同様、繁殖力が強いのですが成虫になっても翅(はね)は生えないので行動範囲は狭いです。
ただし、畑やプランター栽培でもとなりに別の花や野菜があれば異動して被害を与えます。
ハダニの対処法
もうすでにハダニの症状が出ている場合は、被害に遭っている葉や茎を切る、粘着テープで捕殺する方法がありますが、
写真にあるようにいたるところにクモの巣状のものに包まれてしまった場合は、トマト栽培に使用可能な殺虫剤を散布して駆除して下さい。
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ただし、このハダニは薬剤に対する抵抗性がつきやすいので、めちゃくちゃしぶとく根絶できません。
殺虫剤の散布とこれから紹介する予防法を合わせ、被害を軽減していき秋まで栽培を続けるか、どうしても見ていて気持ち悪いのであれば今年は収穫を諦めて処分しましょう。
ハダニの予防法
ハダニは高温・乾燥下で発生しやすい反面、低温多湿には弱い害虫です。
一般的に屋外で栽培するため低温をキープするのは難しいため、農家ではない私たち素人が家庭菜園でできることは多湿環境を作ることです。
葉水(シリンジ)をして多湿環境を作る
葉水(シリンジ)とは葉っぱに水をかけてやることで乾燥を防ぎ、ハダニなどの発生を予防する作業です。
室内で育てる観葉植物などにもよく行われる作業で、ミニトマトにも有効です。
葉の表と裏の両方かけてあげると良いですね。
一般的に水やりのときは株の頭からあげるのではなく根元に与えるのですが、高温・乾燥が続く真夏の時期や環境では葉水をすることも必要です。
ただし、毎日葉水をする必要はありません。
高温・乾燥下では良いのですが、多湿すぎてしまうと今度はカビ病など別の病気が発生しますので何ごともバランスが大切です。
葉をすいて風通しを良くする
梅雨明けなど葉が成長し混み合ってくると風通しが悪くなります。
先ほども説明したように風通しが悪いと熱がこもるため高温になります。ハダニは高温・乾燥で発生しやすいので、葉をすいて風通しをよくする必要があります。
葉をすくコツはまずは、色が悪かったり、重なりあっている葉などを取り除きます。
あまり一度に大量にすいてしまうと、株が弱ります。葉は光合成によって養分を作り出す場所であり養分を溜めているのでバサッと切ってしまうと当然、株にとってマイナスになります。
まとめ
ハダニが発生する原因は以下の2つでした。
- 高温・乾燥
- 風通しが悪い
雨が降らず高温が続くベランダ菜園などのプランター栽培では、最もハダニの被害に遭いやすいです。
スーパーで売られているプロの生産者さんさえあまりに暑い夏での栽培には苦労しています。
私たち素人の家庭菜園愛好家でも、葉水や風通し対策など最低限できることをして乗り切りましょう。
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