ショウガのプランター栽培!植え付け方法と芽だしのコツ
風邪予防など体が温まるお馴染み野菜のショウガ。病害虫にも強く水やりさえ忘れなければ初心者でも簡単にプランター栽培出来ます。
今回はプランター栽培できるショウガの育て方を1から紹介します。
もくじ(タッチすると移動します)
ショウガ栽培のスタートから収穫時期の流れ
タネショウガは4月から販売されていますが最低気温が15℃を超える5月以降まで作業は待ちましょう
以下の表は東京の最低気温を記したものです。中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部)と呼ばれる地域も該当します。
北海道や東北など寒い地域の植え付け時期は5月下旬~6月中旬、逆に四国・九州南部・沖縄は4月上旬~5月中旬です。
ショウガの栽培サイクル
■植え付け(4月下旬~5月下旬)
■1回目の追肥&増し土(6月)
■葉ショウガの収穫(7~8月)
■2回目の追肥&増し土(9月)
■根ショウガの収穫(10月上旬)
用意するもの
- タネショウガ
- 培養土
- 鉢底石(軽石など)※排水板が付いている鉢は不要
- プランター(横長で深さ20㎝以上)
タネショウガの種類
生姜には大ショウガ・中ショウガ・小ショウガの3タイプがあります。中でも初心者家庭菜園に向いているのは生育が早く取れる量が多い小ショウガです。
品種名 | サイズ | 芽数 | 収穫時期 | 収穫物 | 用途 |
三州白芽生姜 | 小 | 多 | 7~8月 10月 | 葉・根ショウガ | 葉ショウガ・漬物 |
房州赤芽生姜 | 小 | 多 | 7~8月 10月 | 葉・根ショウガ | 葉ショウガ・漬物 |
金時生姜 | 小 | 多 | 7~8月 | 葉ショウガ | 漬物・おろし |
ラクダ生姜 | 中 | 普通 | 7~8月 10月 | 葉・根ショウガ | 葉ショウガ・漬物 |
大身生姜 | 大 | 少 | 10月 | 根ショウガ | 漬物・おろし |
土佐龍馬生姜 | 大 | 少 | 10月 | 根ショウガ | 漬物・おろし |
良いタネショウガを選ぶ
まずは良いタネショウガを選ぶのが大事!4月頃に出回る、「タネショウガ」用の生姜を購入しましょう。
まずはそれなら間違いなし。
また、去年収穫した生姜やスーパーで買った生姜ををタネショウガとして使う場合、保存状態がポイントです。
冷蔵庫などで長期貯蔵したものや乾燥した状態で放置されていたものはうまく発芽しません。
タネショウガを割って分ける
まず、大きなタネショウガは1片に3~4個芽が出るように節のところを手で割ります。
ちょうどいいサイズであれば割る必要はありません。あまり小さく割ってしまうと栄養不足になったり割れた部分が腐って病気になることもあるので、そのようなタネショウガは使いません。
芽出し方法のコツ
芽出し(めだし)とはタネショウガを植え付けの2~3日前から屋外の日の当たるところにさらし、小さな芽を出させることです。
なぜ芽出しなければならないのかというと、芽出しさせることで植え付け後の成長が早くなるからです。
植え付け方法
写真(下)のように排水システムのあるプランターは鉢底石(軽石)は不要ですが、なければ鉢底石(軽石)を入れましょう。
次にプランターの半分より下まで培養土を入れます。
トマトやナスなど通常の野菜は鉢の上から2~3㎝のところまで入れるのですが、ショウガには後で説明する「増し土」という作業があるため最初に入れる土の量は少なくて良いんです。
芽が出たタネショウガを間20㎝くらい空けて縦に交互になるように並べます。こうすることで株同士がぶつかりにくくなり育ちやすくなります。
タネショウガを並べたら7㎝くらい土をかぶせて終了です。
※この時に水やりはしなくて良いです。トマト等ほかの野菜を植えた時は植え付け後に水を与えるのですが、ショウガの場合は次の作業工程までは水をあげる必要はありません。
水やり
植え付けから1ヶ月くらいすると地上部に葉とともに芽が出てきます。
これは水を吸い上げるために根が出たサインなので、このタイミングで水やりをスタートします。
少し矛盾するかもしれませんが、ショウガは高温多湿を好む野菜のため暑さに強いですが乾燥に弱いです。なので水やりは欠かさずやりましょう。
よく畑などで見かけますがショウガの根元にワラが引かれていることがあります。
あれは乾燥防止のためでもし、水やりを忘れてしまいそうであればホームセンターにイチゴ栽培でも使う「敷きワラ」やもみ殻・ピートモスなどが売っていますのでそれを敷くのもいいでしょう。
1回目の追肥&増し土
植え付けから2ヶ月くらいたったら1回目の追肥の時期です。
1つの茎の葉が6~8枚ほど出ていたら追肥をします。
追肥は「ハイポネックス」や「花工場」等の液体肥料でOKです。水やりと同時にあげて下さい。
増し土とは文字通り土を足していくことです。最初に植え付けた時、土の量は鉢の半分以下だったと思います。
なぜ少ないのかというとショウガはタネショウガの上に新しいショウガができていくため、どんどん土の上に出てきてしまうんですね。なので増し土をして栽培する必要があります。
1回目の増し土は1回目の追加と同じ、1つの茎の葉が6~8枚程出たら株元に3~5㎝程度土をかぶせて下さい。
葉ショウガの収穫
植え付けから3ヶ月程度経ち、葉が6~8枚以上に成長したら株元を手で押さえて根元をポキッと折り取り葉ショウガを収穫しましょう。
葉っぱを切り落として小さいショウガを食べます。
葉ショウガはお味噌をつけてサクッと食べるなど楽しめます。「谷中生姜」などが有名ですよね。
葉ショウガを収穫するのは密集している茎を間引くことで風通しを良くし、病気にかかりにくくなる効果もあります。
ただ、たくさん収穫してしまうと成長が鈍り、秋に太った根ショウガを収穫することが出来なくなってしまうのでほどほどにしましょう。
2回目の追肥&増し土
植え付けから4か月程経ったら2回目の追肥を行います。だいたい葉が16~18枚くらいになったら1回目と同じく液体肥料を水やりと同時に与えましょう。
増し土に関しても1回目同様、追肥と同時に株元に3~5㎝ほど土をかけます。
根ショウガ(ひねショウガ)の収穫
10月上旬になると葉が黄色くなって枯れてきます。この状態になったら株ごと掘り上げて下さい。
ちなみに一度に全部掘り上げず、利用時に端から使う分だけ引っこ抜いても良いです。
だいたい霜が降りる11月くらいまで収穫できます。いよいよ葉っぱが完全に枯れたら全て掘り上げましょう。
サッと土を落とし、しっかり乾燥させてから新聞紙にくるんで風通しの良いところで保存できます。
冷蔵庫に入れると腐りやすいので止めましょう。お料理に使う分だけ取り、冷蔵庫に入れるのは構いません。長期間冷蔵庫での保存が不向きというだけです。
ショウガは収穫時期で呼び名が変わる
名称 | 別名等 | 収穫時期 | 葉の状態 | 色 | 辛み度合い | 硬さ |
筆ショウガ | はじかみ | 7月~8月 | 5~6枚 | ピンク~乳白色 | さわやかな辛み | 軟らかい |
葉ショウガ | 谷中生姜 | 7月~8月 | 6~8枚 | ピンク~乳白色 | さわやか辛み | 軟らかい |
新ショウガ | 根ショウガ | 10月 | 黄色く枯れる | 乳白色~薄黄色 | まろやかな辛み | 軟らかい |
根ショウガ | 古根(老成)ショウガ | 10月~貯蔵用 | 完全に茶色く枯れる | 黄土色~茶色 | 強い辛み | 繊維質で硬い |
ショウガ栽培の注意ポイントまとめ
- 栽培は5月(最低気温15℃以上)からスタート
- 芽出しをする
- 乾燥に弱い
- 土を最初からたくさん入れない
- 増し土をする
ショウガは初心者でも簡単に長く栽培することができます。保存も効くので自家製の国産生姜をぜひ育ててみて下さい。
かじっても擦っても美味しいショウガ作りの参考にしてもらえると嬉しいです。
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