ヒヤシンスの葉に茶褐色の縞模様の線!原因は病気?
ヒヤシンスの葉っぱに黒っぽい茶褐色の縞模様の線が何本も入っている。。。
いったい何だろう?と調べてみても原因がさっぱりわからないと思います。
この記事ではヒヤシンスの葉や花に出る模様や線の正体について解説します。
もくじ(タッチすると移動します)
原因はウイルス病によるモザイク症状
結論から先に言うと、葉に表れる茶褐色の縞模様の線は、ウイルス病によるモザイク症状です。
つまり病気です。こちらをご覧ください。
葉に茶褐色の縞模様がいくつも出ています。
そしてよく見るとわかるのですが、花にもモザイク症状が出ています。
こちらはウイルスに感染する前の全く同じ花。均一に色が乗っています。
ちなみにモザイク病という病名もありますが、これもウイルス病の1種です。
代表的なのはモザイク柄の花が咲いてしまうチューリップ。
これはTBVというチューリップモザイクウイルス(Tulip breaking virus)によって生じます。
1600年代ヨーロッパで起こったチューリップ・バブル時代をご存知でしょうか?
珍しい柄のチューリップ球根が投機対象になり、家が買えるほどの値段で売買された時代です。
しかし、その珍しい柄の多くは実はウイルスに罹ったものだったと言われています。
ウイルス病とは
草花は様々な病気にかかりますが、ウイルスもそのうちの1つです。
以下の表をご覧ください。
植物を病気にする病原菌には以下の4種類があります。
■植物を病気にする病原菌の種類
生物 | 特徴 | |
菌類(糸状菌=カビ) | 〇 | 植物病害の多くは真菌 |
細菌(バクテリア) | 〇 | 単細胞 |
ウイルス | ×(生物と物質の中間) | ・生物の細胞に寄生し増殖。 ・極小(ナノ単位) ・伝染力が強い |
ファイトプラズマ | △(ウイルスと細菌の中間) | 細菌より小さい |
ウイルスは遺伝情報を担う核酸(DNAまたはRNA)とこれを囲むタンパク質の殻からできています。
そのため他の3つと違い、“生物”ではありません。
なので、自力で増殖するのではなく生物の細胞に寄生して増殖する特徴を持っています。
人や動物に感染する新型コロナウイルス(COVID-19)やインフルエンザウイルスの特徴をイメージすればわかると思います。
■主なウイルス病
- モザイク病
- えそ輪紋病
- えそ斑紋病
- えそモザイク病
- 条斑病
ウイルス病になる原因
ウイルス病にかかってしまう原因はアブラムシや土壌にいる線虫からの伝染、ハサミなど刃物からの伝染があります。
アブラムシや線虫がウイルスを媒介(運んでくる)するということ。
またよく、ハサミなど消毒してから使用というのも、付着したウイルスが死滅していない可能性があるからです。
具体例として新型コロナウイルス(COVID-19)がスマホやお札、段ボールなど付着した場合、1週間程度生きています。
ちなみに富山県や新潟県など日本海側に球根の生産地が多いのは、アブラムシの飛来量が少ないことが関係しています。
ウイルス病にかかった球根の対処法
- 株の処分
ウイルス病にかかってしまった球根は抜いて捨てるしかありません。
なぜ処分しなければならないのか?というと、周辺の植物にも感染が広がってしまうからです。
よく焼却処分してください。と言われるのは球根を抜いて花壇などに放置しておいても株自体は枯れますが
寄生しているウイルスは生きているからです。
ウイルスにかかる前の対策はアブラムシが来ないよう薬剤散布をして下さい。
ただ、ウイルス感染に関しては避けられないものとして考えましょう。
まとめ
今回はヒヤシンスの葉や花に出現する異常、茶褐色の縞模様の線やかすれた線、模様の原因について解説してきました。
ヒヤシンスは植えっ放しでも毎年花を咲かせるため、ついつい放置しがちになりますが、ウイルスに感染していることがあります。
しかし、感染していても原因がわからないため放置してしまっているケースが多いです。
ある園芸相談掲示板では以下の質問がありました。
ヒヤシンス・オデッセイの球根を鉢植えで育てています。
日当たりのいい室内の窓際で、水は三日に一回ぐらい。今は花がしおれてきているところです。売られているときから分球していたヒヤシンスで、1センチ程度の子球が6個くらい付いてました。この子球から出た葉っぱ(子球に花はありません)の根元に最近濃い褐色の斑が現れ、少しずつ上に向かって広がってきているように見えます。すわ病虫害かと思って調べてみたのですが、自分ではどうにも区別がつけられませんでした。
その斑は豹のような柄で、斑の周囲に黄色く枯れているように見えるところはありません。できれば育て続けたいのですが、これは廃棄しなければならないようなものでしょうか?
引用元:https://log.engeisoudan.com/lngb/200603/06030186.html
上記で注目すべきポイントは「濃い褐色の斑」と「斑は豹のような柄」です。
まさにウイルス病によるモザイク症状ですね。
このケースは球根の水栽培ですが、何らかの理由ですでに球根がウイルスに感染していたと考えられます。
そのため、良い球根を選ぶことも重要です。
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