リーフレタスが硬い苦い4つの理由【とうだち】等を画像で徹底解説

- リーフレタスの栽培は簡単
- 初心者におすすめ
- 誰でもできる
など
リーフレタスを家庭菜園で育てたいと思い本やネットで調べると、どれも同じように初心者向けの野菜として紹介されています。
しかし、簡単にできるはずがなぜかうちのリーフレタスは硬いし味も苦い・・・たしか生食できるサラダ用のリーフレタスは柔らかいんじゃなかったっけ??
という経験をする人も多いです。
そこで、この記事では栽培が簡単だと言われているリーフレタスが「硬い」「苦い」4つの理由について解説します。
もくじ(タッチすると移動します)
硬くて苦い理由
- とう立ち
- 植え付け時期や収穫が遅い
- 夜の明かり
- 肥料過多(ひりょうかた)
とう立ち
リーフレタスの収穫適期は株のサイズが高さ25~30㎝、幅25~30㎝くらいの頃です。
しかし、この時期に収穫せず、あるいは1回収穫して次の収穫のために成長を待っているとリーフレタスの茎は上に上にどんどん伸びていきます。
茎が伸びて丈が高くなり花芽をつける、あるいは花を咲かせようとする現象を「とう立ち(薹立ち)」と呼びます。
抽苔(ちゅうだい)も同じ意味です。
とう立ちをした葉を実際に食べてみるとわかるのですが、食感がゴワゴワしていて、とても苦いです。
いや、自分は苦いのは平気だから大丈夫!という人もいると思いますが、とう立ちの苦さは半端なく食べられたものではありません。
実際に皆さんに伝えるために私は食べましたが、青汁などとは比較にならないほどの苦さです。
センブリ茶といい勝負かもしれませんね。
とう立ちする条件は高温長日
レタスの細胞が花芽を作る現象を花芽分化(はなめぶんか)と言います。
花芽分化の条件は野菜によって異なり、例えば一季成り種のイチゴは寒さに当たることで花芽をつける等の“条件”があります。
レタスの場合はある程度株が育った状態で高温と長日という条件が揃うと花芽分化に入ります。
高温というのは気温が高くなるということ、長日とは日が長くなるということです。
日本のレタスの代表的な産地を例に挙げるとよくわかるのですが、レタス全体の1/3の出荷量を誇る第一位は長野県です。
長野県の気候は冷涼であり低温を好むレタスの産地に適しています。
つまり、高温や日が当たる時間が長くなるのはレタスにとって子孫繁栄のために花を咲かせて種を作り、自分の役目を終える最終段階に入る目安なんです。
だから私たち人間が美味しいレタスを食べるには、高温長日になる前に収穫しなければならないんです。
植え付け時期や収穫が遅い
これも今説明した高温長日によってとう立ちしてしまう原因です。
リーフレタスの植え付け時期は春だと4月くらい、秋だと9月くらいが適期です。
そのため3月後半~4月前半に植え付けた苗の場合、5月末には収穫できます。
しかし、6月に入ると気温も高くなりレタスの花芽が付く“高温長日”の条件に合ってきます。
そうすると葉が硬く苦くなります。
このことから分かることは植え付ける時期が遅いか、あるいは収穫適期が遅いことが考えられます。
特にリーフレタスの場合は玉レタスと違って外側の葉から順番に収穫する“かき採り”という方法があります。
根元からまるごと収穫せず、必要な分だけ収穫でき、またかき採った場所から新しく葉が出てくるので何回も収穫できるメリットがあります。
しかし、限度があるということですね。
季節が高温長日になる前までが美味しく食べられる時期と覚えておきましょう!
部屋から漏れる電球の明かりや夜の外灯が原因
レタス類は日が長くなってくると花芽が作られる「とう立ち」が始まる話を繰り返ししてきました。
日が長くなるということは太陽の出ている時間が長い=明るい時間が長いということです。
ただ、レタスの場合は太陽の自然の光だけでなく人工的な明かりにも反応してしまうんです。
そのため、ベランダやお庭で栽培するときも部屋の明かりが漏れる場所で育てていると、花芽をつける準備に入ってしまいます。
部屋の明かりだけでなく道路とかお庭を照らすような、夜の外灯の光があたる場所でもレタスが勘違いします。
そうするとまた同じように葉も硬く苦くなるんですね。
肥料過多(ひりょうかた)
肥料過多とは文字通り、肥料の与え過ぎです。
肥料に含まれている三大成分はチッ素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)です。
それぞれの成分の役割は以下です。
- N(チッ素)・・・葉の成長を助ける
- P(リン酸)・・・花や実の成長を助ける
- K(カリウム)・・・根の成長を助ける
チッ素は厳密にいうと葉だけでなく茎や根の発達にも影響があるのですが、主に葉の成長を促します。
リーフレタスの葉を大きく育てるには肥料は欠かせないのですが、植え付けから収穫までの期間が短いため植え付け時に肥料配合済みの培養土や元肥(もとごえ)を与えておけば、栽培途中で与える肥料(追肥)は必要ありません。
しかし、毎週液体肥料などを与えていると葉ばかり大きくなります。
その理由は葉ばかり茂って花が咲かない理由|チッ素肥料を与え過ぎてないのに!をご覧ください。
リーフレタスは葉物野菜だから良いのでは?と思うかもしれないが、葉が大きくなると同時に丈夫になるので硬くなりがちです。
ゴワゴワした食感になります。
ただ、とう立ちのときに感じる苦味はないですが適期に収穫したような柔らかくて美味しい食感は失われます。
リーフレタスの苦味はラクツカリウム
ラクツカリウム(Lactucarium)とはレタスの茎を切った時に出てくる白い乳液を指します。
ラクツカリウムの化学成分としてはラクツシン(Lactucin)やラクツコピクリン及び11β、13-ジヒドロラクチュシンであり、苦味物質です。
つまりリーフレタスを含むレタス類の苦味はこのラクツカリウムによるものです。
まとめ
■リーフレタスが硬くて苦い理由
- とう立ち
- 植え付け時期や収穫が遅い
- 夜の明かり
- 肥料過多(ひりょうかた)
リーフレタスの葉がゴワゴワして硬かったり、苦くて食べられたものではなくなってしまう原因について解説してきました。
基本的に苗の植え付けから収穫までの期間が短いため、初心者でもカンタンに栽培できる野菜です。
しかし、植え付け時期が遅れたり、収穫適期を逃してしまうと途端に味が不味くなります。
今回、硬く苦くなる主な理由として4つ紹介しましたが、そのうち3つは花芽をつけたことによる「とう立ち」が原因です。
リーフレタスはサラダなど生野菜として使うことが多いため、硬くで苦いのは致命傷です。
ですが、今回解説した内容を守って栽培すれば柔らかくて苦くないリーフレタスを収穫することができますので、ぜひまたリーフレタスの育て方|プランター栽培で初心者が収穫できる方法【栽培手順と記録】を参考にチャレンジしてもらえと嬉しいです。
リーフレタスと同じ栽培方法でできるのは>>チマサンチュの育て方|プランター栽培で初心者がベランダで収穫できる方法
リーフレタスよりワンランク上の結球レタスを目指すなら>>レタスの育て方|プランター栽培で初心者がベランダで収穫できるコツ
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