パンジーとビオラの違いはズバリ【花の大きさ】
もうタイトルで答えをいってしまいましたが、ズバリ!パンジーとビオラの違いは花の大きさです。
では、その境目はいったいどのくらいの長さなのかについて実際に秋から春にかけて毎週花卉市場でパンジー・ビオラを仕入れている現役花屋さんの私がご説明したいと思います。
もくじ(タッチすると移動します)
プロのパンジーとビオラの区別の仕方
花の直径5センチが境目
これは、決まっているわけではないのですが私たち花卉業界の人間が日頃感覚的に認知しているものとして花の直径が8~10㎝くらいの見た目が大きいのはパンジー、直径2~3㎝くらいの見た目が小さいものはビオラという判断があります。
また流通時に3.5号程のビニールポットに植わっている一株に1~2輪だけ花が咲いていればパンジー、同じく一株にたくさん花が咲いている(多花性)であればビオラなどの判断基準もあります。基本的にビオラは小輪多花性だからです。
で、ここで問題になるのが直径5㎝くらいの花がパンジーなのかビオラなのかという判断なのですが、実は私たち花卉業界の人間は比較的容易に区別することができます。それはなぜかというと
品種作出者(社)が決めてくれている
そう、例えば直径5㎝くらいのパンジーなのかビオラなのか区別が付きにくいサカタのタネが作出した商品「よく咲くスミレ」は“ビオラの性質を受け継いだパンジー”と会社自体が定義しています。
なので、ビオラっぽいなぁと思いつつもパンジーだということがわかります。
またその逆で“小輪多花性パンジー”というようなタグがついていたりするので花の大きさは小さいけどパンジーなんだなということがわかります。
パンジーのビオラ化
パンジーとビオラを比べると花付きが多いのは断然ビオラです。
また花芽を増やすために摘芯(てきしん)したり、春に間延びした株を再生させるために切り戻しをしたりすると、次にまた花が咲くまでに時間がかかるわけですが、
ビオラの方が小輪多花性であるため花付きの良さを比べるとパンジーは1輪の花は大きくて立派ですが咲くまでに時間がかかります。
そうすると、その間はガーデンでは花のない状態になるので消費者にとってはずっと途切れることなく沢山の花を咲かせてくれるビオラに人気が集まり売れます。
ということは販売する側としてはビオラに近いパンジーを売った方が儲かるわけです。
そのためビオラをパンジーのように大きくするのではなく、大きいパンジーを小さいビオラに近づけた品種改良が行われている気がします。
パンジーの品種改良が進んでいる
ここ数年、パンジーが進化しています。
黒いパンジーであったり、「絵になるスミレ」「貴族のパンジー」などフリル化された品種が流通しています。昔ながらのパンジーが1個100円くらいなら1個500円近くで販売されている高級パンジーです。
フリルの度合いがゆるかったりチリチリだったり、また色がグラデーションになっていたり、一見枯れているんじゃないかと思うシックな色合いの品種など様々な商品が開発されています。
このことからパンジーがビオラ化路線のほかに、独自の進化をして新たなニーズを模索していることがわかります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
パンジーとビオラの育種の歴史は古くパンジーは18世紀初頭から、遅れてビオラは19世紀終わりから20世紀初頭にかけて行われてきたといわれています。
そして現在も種苗(しゅびょう)会社によって毎年のように新しい品種が生まれており、もはやパンジーとビオラの厳密な区別などどうでもよく交雑させていいとこどりの品種を作ろうという考えの方が優先されています。
パンジービオラは品種は増えても育て方は初心者でも簡単に栽培できる秋から春にかけて長く私たちを楽しませてくれる花です。
ぜひお気に入りの色や品種をネットやホームセンターなどで見つけ育ててみてはいかがでしょうか。
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