パンジーやビオラと相性のいい冬から春の寄せ植え植物の育て方
▼クリスマスシーズン到来!ポインセチアのマメ知識と育て方の記事を書き下ろしました!(11月16日)▼
寄せ植えづくりの第一歩は植物選びです。
よくやってしまいがちなのは自分の好きな花を寄せ集めてしまうケース。
デザインがにまとまりがなくなったりそれぞれの植物の栽培環境が異なっているためにうまく育たなかったりすることがあります。
今回はパンジーやビオラと相性のいい春から初夏の寄せ植え植物はなにが適しているのか?
またきれいに長く楽しむための育て方についてご紹介したいと思います。
もくじ(タッチすると移動します)
生育環境が同じものを選ぶ
冒頭でお話ししたように寄せ植えを作るときに初心者の方がやってしまいがちなのは、
自分の好きな花だけを集めてしまうことですが、まず寄せ植え作る際に考えなければならないのは置き場所と植物の生育環境です。
必ずこの2つの条件が同じ、似ている植物同士で寄せ植えを作ることが重要です。
1、置き場所
多くの人は寄せ植えを作ってから置き場所を考えますが、プロの人は先に置き場所を決めてから寄せ植え作業に取り掛かります。
植物には日当たりのいいところに置いたほうが良いもの、日陰を好むのも、乾燥を好むものがあります。
2、生育環境
1の置き場所と内容が重なりますが、私たちがホームセンターなどで購入するパンジー・ビオラの苗は日本のビニールハウスで栽培されたものです。
しかしパンジー・ビオラも本来は北ヨーロッパ原産のスミレを掛け合わせて生まれた花です。
そのため原産地の環境と同じもしくは似た環境の植物同士を寄せ植えした方が、生育環境が同じなので育てやすいのです。
例えばパンジー・ビオラは日当たりがよい場所を好む植物ですがシダ植物は日陰を好みます。
そのため植えた際はパンジーの元気なイメージとシダ植物の涼しげなイメージの両方が楽しめますが、明らかに生育環境が異なるため水やりをはじめとした育て方も異なり結果すぐ枯れてしまいます。
パンジー・ビオラも元気な植物ですが管理方法を間違えてしまうと上手く育たないため正しい管理方法を確認しておきましょう!
⇒パンジーのプランターでの育て方と種から育てる種まきのポイント
⇒ビオラの花が咲かないまたは花が小さい、少ないなどの原因その1
⇒ビオラの水やりの頻度は冬は毎日あげる?正しい水やりの方法とは
では、次に具体的にはどのような植物がパンジーと相性がいいのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
パンジー・ビオラと相性のいい植物
ハボタン
お正月には欠かせない和風の花です。ハボタンはあの“まずい”ケールの改良品種で、昔は今でも公園に植わっているような巨大なサイズしかありませんでしたが、
最近はサイズも直径30センチ以上のものから2センチくらいまでのミニサイズまで出ており
また、葉の色、形もさまざまな品種が出回るようになり幅広い活用ができるようになっています。
ハボタンは一度植えると太陽にとって向きが変わることはなく初心者には植えやすい植物です。
栽培管理もラクでパンジー・ビオラと寄せ植えする際にも、茎の長い高さのある苗を植えれば立体的になりますし、葉の違う品種を混ぜて植えればモザイクのように面白味のある寄せ植えを作ることが出来ます。
ガーデンシクラメン
最近は秋冬の定番であるガーデンシクラメン。
パンジー・ビオラと同様、花期が春までと長いのと、切り戻しをする必要がないのでパンジー・ビオラの花が咲いていないときもずっと花を咲かせ続けることができます。
定番の組み合わせではありますが賑やかなで長持ちする寄せ植えを作りたい人には向いています。
キンギョソウ
花形が金魚の形をしていることからこの名があります。
キンギョソウは買ってきたばかりだと1回花が落ちてから次にさくまでに少々時間が空きますが、株が大きくなればたくさん花がつき可愛い寄せ植鉢ができます。
ストック
ストックは花色も多く、またパンジー・ビオラよりも背が高い。また分岐性のいい品種を選べばパンジー・ビオラと馴染みやすく美観的にも合います。
ストックの魅力はハボタンと異なり甘い香りがあること!寄せ植えのたのしいところは色や形のデザインだけではなく「香り」という点も盲点ですがあります。
また寄せ植えコンテストなどに出品されている作品をみると、このような香りの要素も盛り込まれていることがあり園芸のプロ、上級者の隠れた技のひとつです。
ぜひ、このようなテクニックもどんどん盗んで素敵な寄せ植えを作ってみて下さい。
クリスマスローズ
12月頃から3月くらいまで出回る多年草(宿根草)で、毎年のように花をつける大変丈夫な花。
基本的にやや下向きに咲く花のため人により好き嫌いがあるのですが、クリスマスローズを使っている寄せ植えは品があります。
白いニゲルだけでなくピンクや黄色など色幅が多いオリエンタルハイブリッドなど原種を含めると沢山の品種が存在し主役になる花でもあります。
なのでパンジー・ビオラはわき役になりますね。
スイセン
球根植物の中でパンジー・ビオラに合う花の1つがスイセン。
中心に植えれば主役となります。
冬というよりは初春のイメージを出すことが出来ますね。
また香りがある品種を使うと色合いだけでない価値を出すことができるため春の訪れを感じさせることのできる貴重な球根植物です。
チューリップ
春といえばチューリップ。パンジー・ビオラの間に球根を植えておくことにより3月以降になると花が上がってきます。
10月~2月まではパンジー・ビオラが中心になりますが3月以降はチューリップが主役になり寄せ植えの形状が変わるのも楽しみです。
イベリス
冬に白い花を使うと寒々しいと思うかもしれませんが、パンジー・ビオラが黄色や紫、ガーデンシクラメンが赤・ピンク系なので貴重な色合いではあります。
イベリスは花形が丸く、目立つためグリーンのそばに植えると映えます。
スイートアリッサム
ふんわりと垂れるように成長する小花のスイートアリッサム。
白や紫、ピンク等があり、また安い花でありながら大変重宝する花材です。
何を植えていいかわからない人はスイートアリッサムをわき役に植えてあげればそれだけで可愛らしいパンジー・ビオラの寄せ植えを作ることができます。
パンジー・ビオラとも相性が良く、ボリューム感ある寄せ植えを作ることが出来ます。
ハンギングバスケットや鉢の淵など垂れる場所に使うと良さが引き立ちますね。
バコパ
スイートアリッサムと同じくしだれる様にたくさんの花を咲かせます。
白や薄紫、ピンクなどパステル調の色味をしているため優しい雰囲気を演出することができます。パステル調の花は数少ないので私などは困ったときのバコパ!です。
バコパは暑さに弱いですが寒さには強いので11月くらいから春まで咲きます。
カルーナ
赤・黄色・オレンジなどこれだけでも賑やかですが、パンジー・ビオラの植わっている鉢に少し添えるだけでも趣がかわります。
グリーン扱いですのでメインの花として使うことは少ないですが丈夫なのとほかの花と合わせやすいのが特徴です。
アイビー(ヘデラ・ヘリックス)
定番中の定番ですが、濃いグリーンから薄いグリーン、黄色の斑入りや白い斑入り、縮れた葉型までアイビーは使う種類によって全く違ったイメージを演出することが出来ます。
寄せ植えの色別に合ったアイビー品種の選び方
寄せ植えの色味 | アイビーの色味 | 品種例 |
白・紫系 | 単色緑(濃・明)、白斑入り | ‘ピッツバーグ’、‘ゴールドスターン’、‘グレイシャー’、‘コリブリ’ |
黄色・オレンジ | 単色緑(濃・明)・黄斑入り | ‘ピッツバーグ’、‘ゴールドスターン’、ゴールドチャイルド’ |
赤・ピンク系 | 単色緑、白斑入り・薄黄斑入り | ‘ピッツバーグ’、‘グレイシャー’、ルツィー’ |
単色の濃グリーンと縮れ葉は形が特徴的なので色味に関係なく目立ちどれにも合う万能選手です。
ヒューケラ
お値段が他の草花よりも少し高いのが難点ですが、宿根草なので何年も生き毎年寄せ植えに使うことができるカラーリーフです。
グリーンやイエロー、黒っぽい紫から明るいピンク、ブラウン、等々たくさんの色があります。
夏に出回るコリウスのように寄せ植えの万能リーフとして使えます。
ハンギングバスケットマスターの方々は1~2年管理して育てたヒューケラを使用するなどしてコンテスト作品を出品されているようです。それだけ重宝するカラーリーフです。
チェッカーベリー
秋からパンジー・ビオラを植える場合は、クリスマスやお正月に向けておすすめなのがチェッカーベリーです。
チェッカーベリーは赤い実をつける低木で3月くらいまで実をつけています。
ちなみに6月~7月にかけて白い釣り鐘型の小さくて可愛い花も咲かせますよ。
耐寒性も強く、スイートアリッサムや葉ボタン、シルバーリーフ、コニファーとも相性がよく実ものの入ったオシャレな寄せ植えを作ることが出来ます。
ダスティミラー
冬といったらダスティミラーというほど、欠かせないシルバーリーフです。
成長すると黄色い花が咲くのですがここまで成長させると可愛さがなくなりますので、パンジー・ビオラとともに小さい苗として楽しむのが一般的です。
ちなみに多年草で丈夫なのも特徴です。ガーデンシクラメンとは抜群の相性です。
シリバーレース
ダスティミラーに似たシルバーレースです。よくダスティミラーの別品種だと思われがちですが分類学上は属が異なるので親戚くらいな感じだと思ってください。
葉がレース状になっていて優しい印象を与えてくれます。
パステル調のパンジー・ビオラの寄せ植えなどに使うと風に揺れるイメージを出すことができおすすめです。
カレックス
カレックスにはグリーン系もあるのですが、私がお勧めしたいのはブロンズリーフと呼ばれる銅葉の品種です。
枯れている草にしか見えない人も多く、好き嫌いがわかれるのですが赤系のパンジー・ビオラと銅葉のカレックスを合わせると他のお宅にはないオシャレな寄せ植えを作ることができます。
鉢の後ろ側に植え前にパンジー・ビオラを植えると立体的に見えて良いです。
次の記事ではパンジーやビオラと相性のいい春から初夏の寄せ植え植物についてご紹介します。
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