ミニトマトがカメムシ被害にあったときの駆除方法
※この記事にはカメムシの写真が出てきます!
栽培しているミニトマトを観察していると、カメムシを複数見かけると思います。
特に果実にくっ付いていることが多いですよね。
しかし、カメムシがミニトマトに対してどのような被害を与えるのか?まで分からない人も多いです。
そこでこの記事ではカメムシがミニトマトに与える被害の症状と、駆除する方法について紹介します。
もくじ(タッチすると移動します)
カメムシがミニトマトに与える被害
カメムシを誤って触ってしまったり、家の中に入って来て駆除し損ねてしまったとき、物凄い臭いにおいを発する経験をしたことがある人も多いと思います。
実はカメムシは吸汁性害虫(きゅうじゅうせいがいちゅう)といって、文字通り実に穴をあけミニトマトの汁を吸います。
そのため、吸われた果実の部分は汁気が無くなりスポンジ状になります。
カメムシにも多くの種類がいますが、ミニトマト栽培でよく見るのは写真に写っているクサギカメムシの幼虫やアオクサカメムシです。
写真ではただ、留まっているように見えますが、実の果汁を吸っています。
そして、こちらがカメムシに吸汁被害にあったミニトマト。
果汁を吸い取られた部分は黄色くまだら模様になっています。
ちなみに赤く色付くトマトの場合は黄色いまだら模様がでますが、黄色く色付く品種の場合は分かりにくいです。
ですが、カメムシ被害に遭うと果実の色が均一ではなく、色むらが出ます。
ミニトマトのカメムシを駆除する2つの方法
下写真、イエローアイコにもクサギカメムシの幼虫がくっ付いて、果実に穴をあけ中の果汁を吸汁しています。
すでにカメムシ被害に遭ってしまった場合、駆除する方法は主に2つあります。
1つは人間が食べても安全なレベルの農薬を散布する方法、もう1つはつついて落とし、目視で捕殺する方法です。
農薬による駆除方法
カメムシ駆除に効果があり、野菜栽培に使用できる農薬には以下のような住友化学園芸の商品が広く販売されています。
商品名 | 種類 | 成分 |
ベニカベジフルVスプレー | 殺虫殺菌剤 | クロチアニジン、ミクロブタニル |
ベニカベジフルスプレー | 殺虫剤 | クロチアニジン |
ベニカベジフル乳剤 | ペルメトリン | |
マラソン乳剤 | マラソン | |
ベニカ水溶剤 | クロチアニジン |
カメムシ駆除だけでなく、病気予防にも効果があるのは、ミクロブタニルという殺菌剤が含まれているベニカベジフルVスプレーのみです
無農薬栽培なら捕殺
上記に挙げた農薬は、家庭菜園で使用できる人体にも安全な種類ですが、それでも絶対に農薬は使いたくない!完全無農薬栽培を目指している方は、目視で捕殺するしかありません。
7月後半~畑やプランターに植わっている株を観察していればカメムシは見つかります。
果実に留まっていたり、茎にくっついていますが、つついたり揺らせば簡単に下に落ちます。
油を入れた容器に落とすようにすると捕殺できます。
木酢液(もくさくえき)竹酢液(ちくさくえき)を使ったカメムシの予防方法
さて、今までは実際にカメムシ被害にあった後の話でしたが、今度はカメムシ予防についてです。
カメムシが来ないように予防するには農薬散布OR木酢液・竹酢液を散布しておく方法があります。
ホームセンターやネットでも販売されている家庭菜園で使用できる野菜栽培専用の農薬も、十分安全なのですが、
無農薬栽培にこだわるのであれば、木酢液・竹酢液を散布して予防しましょう。
たいがい、ペットボトルに入った原液が販売されているため水で薄めて霧吹きに入れて使います。
詳しい希釈倍率は各商品パッケージに記載されています。
木酢液(もくさくえき)とは?
木酢液(もくさくえき)とは木材を熱処理することによって生成される液体です。
具体的にいうと、木材を焼くと炭(木炭)になりますよね?
木炭をつくるときに発生する煙を冷却して液体になったものが木酢液です。
似ているものに竹酢液(ちくさくえき)というものがありますが、竹を原材料にしたものです。
木酢液・竹酢液には殺菌消毒、防虫、植物活性、土壌改良など多くの効果があります。
木酢液の何がカメムシ予防になるのか?
木酢液の成分の90%は水です。
そして残りの10%がお酢の主成分である酢酸(さくさん)やフェノール類、アルコール類などで構成されています。
一例としてお酢の主成分である酢酸(さくさん)は酸っぱくて凄い臭いがしますよね?
人間もお酢を飲もうとしたときに、蒸せて咳き込むと思います。
またフェノール類に含まれるベンゼンやナフタレンなど詳しくは知らなくても、衣類の防虫剤に使用される刺激臭がするものだということはわかると思います。
要するに強烈な刺激臭によってカメムシを寄せ付けない効果があります。
カメムシ被害にあった果実は食べられる?
カメムシが汁を吸ったミニトマトは食べても大丈夫なのか?実際体を張って試してみました。
結論から先にいうと、硬くて食べられません。
色が抜けている部分がカメムシに吸汁されてしまった場所。
被害にあった部分の食感は只々、熟す前の硬くて青い果実です。
ですが、他の熟した部分はちゃんとトマトの味がするので、全体としてはなんとも微妙です。
一般的にカメムシ臭いという表現を見かけますが、私が食べたものでは味は感じませんでした。
いずれにせよ、カメムシが吸汁した果実を食べるのは勇気がいると思います。
食べてもおいしくないので諦めて処分することをおすすめします。
まとめ
ミニトマトがカメムシ被害にあったときの駆除方法について詳しく解説しました。
安全な農薬を使用するか、捕殺するかは育てる人の判断になります。
ただ、カメムシは1匹見つけたら多量に発生していると思っていいです。
プランター栽培の場合は見つけやすいですが、家庭菜園など地植えにして複数株育てている場合は
たくさんいます。
そのため常に畑に行ければ良いですが、お仕事をされている方などカメムシ駆除のために毎日時間を作るのは、実質的に難しいと思います。
ですので、カメムシが増えて手が付けられなくなる前に、予防し見つけたらすぐ駆除しましょう。
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