ミントの育て方!プランターで初心者がベランダ栽培できる方法
ミントは誰もが知っている植物でカクテルや飴やガムなどのお菓子ハーブティやアロマなどの精油歯磨き粉の成分まで幅広く人々の役に立っているハーブです。
そんなミントですが、初心者がハーブ栽培をはじめるにあたり一番簡単なハーブといってもいいでしょう。
この記事ではミントティーやカクテル「モヒート」を自宅で楽しみたい人のために、初心者でも簡単にベランダ菜園のプランター栽培でミントを上手に育てる方法について、オリジナル写真を使いながら解説したいと思います。
もくじ(タッチすると移動します)
ミントの栽培基本データ
科名 | シソ科 |
食用部分 | 茎・葉 |
生育適温 | 15~25℃ |
スタート方法 | タネ、苗 |
株サイズ | 高さ30~50㎝ 幅30㎝ |
病害虫 | アブラムシ、ハダニ、ハモグリバエ、ヨトウムシ |
ミントの生育適温と好適環境
ミントの生育適温は15~25℃です。
冬は地上部は枯れてしまいますが根は生きていますので翌春また出てきます。
冬に収穫したい場合は10℃以上を維持した室内で管理すれば収穫することができます。
好適環境は日当たりがよく風通しの良い場所で育てましょう。
極端な乾燥に弱いので乾燥させすぎには注意です。
また、ミントはとても丈夫なハーブで地植えにしてしまうと他の植物を枯らしてしまうほど繁殖します。
そのため有害植物であり市民農園などの畑では地植えすることを禁止している農園もあります。
なぜこのようなことになってしまうのか?というと地下茎によって方々に根が伸びるからです。
一般的に植物の根は下方向を中心にその周りに広がるように伸びます。
しかし、ミントの場合は竹と同じように下よりも横に横に伸びていきます。
竹林を想像してもらうとわかりやすが、あのようにあたり一面ミントだらけになってしまいます。
ミントの栽培時期と収穫までの流れ
地域 | 植付け | 収穫 |
中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部) | 4月中旬~5月初旬 | 4月下旬~7月中旬 |
北海道・東北 | 5月下旬~8月下旬 | 5月下旬~8月下旬 |
四国・沖縄・九州南部 | 4月初旬~5月下旬 | 4月下旬~6月下旬 |
寒冷地・中間地・暖地の区分
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県
用意するもの
- 苗
- 培養土(肥料配合済み)/ハーブの土
- 鉢底石(排水システムがあれば不要)
- プランター 直径30㎝ 容量7~15ℓ
ミントの主な種類
系統 | 種類 | 特徴 |
ペパーミント系 | ホワイト・ペパーミント | 茎葉が緑色で上品な香り |
ブラック・ペパーミント | 茎が紫がかった色、はっきりした清涼感ある香り | |
スイスリコラミント | 清々しい香り、精油はキャンディーに使われる | |
キャンディ・ミント | 香りが強い。ハーブキャンディーに使われる | |
スペアミント系 | スペアミント | 少し甘い香りでクセが少ない。 |
ケンタッキーカーネルミント | フルーティーでな爽快感。ハーブティにおすすめ | |
カールド・スペアミント | 葉が少しカールしているのが特徴 | |
オレンジミント系 | オレンジミント | 強いオレンジのよな香り。サラダなどに使われる |
オーデコロンミント | 強い柑橘系の香り | |
アップルミント系 | アップルミント | リンゴのような香り。丸みがあり葉にうぶ毛がある |
パイナップルミント | 甘くフルーティーな香り。葉は斑入り種。 | |
その他 | ハッカ | 日本に自生するミント |
ハッカ・ホクト | ハッカの園芸品種。精油成分が多い。 | |
ウォーターミント | 丸みのある葉が特徴。川辺に自生し交雑しやすい。 | |
コルシカミント | 芝生のような小さい葉が特徴で香りが強い。 | |
ペニーロイヤル・ミント | グラウンドカバー向けのほふく性。アリよけ防虫効果 | |
グレープフルーツミント | グレープフルーツの香り。花が大きいのが特徴 | |
イングリッシュミント | 葉色が濃く、上に向かって真っすぐ伸びる | |
ジンジャーミント | ジンジャー系の香り。 | |
イエルバブエナ | 本葉キューバではカクテル「モヒート」に使う。スペアミントのようなスーッとした爽快感はない。優しい香りで飲みやすい。 |
ミントは種からでも育てられますが、初心者なら苗から栽培を始めた方が失敗する可能性は極めて低いです。
今回は苗から育て方を紹介しています。
苗選び
■苗選びのポイント
- 茎が真っ直ぐでひょろひょろ間延びしていない
- 葉色が濃い
- 病害虫被害のないきれいなもの
ミントの苗選びのコツは、ひょろっと長いものよりも株元から何本も芽が出ている株を選びましょう。
また地面の近くの下葉の裏をみて斑点状に変色していないものや虫が付いていないかも確認して下さい。
植え付け時期はハーブ苗が出回る時期に合わせ、だいたい真冬と真夏は避ければいつでも大丈夫です。
上記の表にありました通り、ミントにはたくさんの種類があります。
だいたい4月~5月、9月~10月くらいに多く流通します。
どの品種も丈夫なため苗選びについてはよっぽど弱々しかったり、虫に食わてたいたり、葉が枯れていたりしなければ、細かく気にしなくても大丈夫!
植え付けてしまえばあっという間に大きく成長します。
プランター選びと植え付けの注意点
ミントは地植えと鉢植えの両方できますが生育旺盛で根も張るため植える鉢も大きめの鉢を選ぶ必要があります。
目安として、市販されている黒いビニールポット3号ポット(直径9㎝)に植えられている苗の場合、最低5~6号鉢(直径18㎝)以上の大きさを選んでください。
最大サイズで直径30㎝くらいの野菜栽培用のプランターだと良いですね。
ミントは成長が早いためプランター内にもすぐに根が張ります。
キッチンでちょこっと育てたいなど小さいプランターで栽培したい場合、すぐに根詰まりを起こしてしまうのであまりおすすめしません。
また、ミントを植えるときに注意したいのは混植してはいけません。
ミントは繁殖力が強いため一緒に植えてもミントだらけになってしまい他の植物を枯らしてしまいます。
また、ミント同士でも種間交雑をしてしまうため出来れば、1鉢1品種で栽培しましょう。
>>プランター選び方|野菜を栽培する家庭菜園初心者に教えます
苗の植え付け
ミントはその強健な性質のため、真夏と真冬を除けばいつでも植えることができます。
特に春先と秋はグングン茎葉が成長する時期ですので、少々根が傷んでもまた復活します。
プランターに入れた土の真ん中に苗を仮置きします。
植える位置を決めたらポットから苗を出して下さい。
植え付ける土はハーブ専用培養土か肥料が配合されている野菜栽培用の培養土を選ぶと良いです。
ただ、ミントは土質をあまり選ばないので極端に安い土でなければ大丈夫です。
植え方の詳細はこちらの記事を参考にしてください。
>>プランター野菜の植え方|家庭菜園初心者が出来る手順と方法
水やり
ミントは土質を選ばないほど丈夫なため、あまり水やりに関しても気にする必要はありませんが、乾燥すると葉がぐったりとします。
過乾燥にしてしまうと根が傷んでしまうので、その後の成長にも影響します。
ただ、ぐったりした状態のまま何日も放置しない限り枯れることは少なく、気づいてすぐに水やりをしてあげればまた復活します。
気を付けたいのは水のやり過ぎです。
ミントはやや湿った土質の方が好きなのですが、毎日じゃぶじゃぶと水やりをすると逆に根が腐ります。
よく葉の様子を観察してやや株全体がしんなり下を向き始めたと感じたときが、次の水やりのタイミングです。
焦らず観察してみて下さい。水やりは体感で覚えるのが一番良いです。
害虫対策
ミントは芳香が強いため、害虫は一切来ないと思っている方も多いと思いますが、実際はそのようなことはなく、薬剤散布をしないとアブラムシがが大量に寄生します。
成長が早くわさわさと茂るため、小さいアブラムシが過ごすには格好の場所になります。
そのため、害虫活動が活発になる5月以降に定期的に薬剤散布することをおすすめします。
とは言いつつも、ハーブティーやモヒート、アイスクリームのトッピングなど口にするため殺虫剤に対する抵抗感もあると思います。
市販されている殺虫剤は野菜用など人が食べる分には安全な成分のものなのですが、100%無農薬栽培をしたいのなら虫がつくのは覚悟して収穫します。
しかし、アブラムシなどが飛び回るのは事実なので、最良な方法は天然由来成分の殺虫剤を散布することです。
住友化学園芸から販売されている「アーリーセーフ」などはヤシ油やデンプンなど粘着性を利用して害虫を予防、捕獲するしくみの有機JAS認定された商品です。
病気対策
ミントは次から次へと葉が茂るため、病気に対して強くすぐに株全体が枯れてしまうようなことも少ないです。
強いて言えば水のやり過ぎによって土にカビが生えてしまうと、さまざまな病気を誘発する原因になります。
ですので、風通しを良くするために密集している部分の茎葉を間引き、定期的に収穫してしまうことをお薦めします。
病気対策としては先程の害虫対策の項目でもお話したように天然由来成分の殺虫殺菌剤を散布しておくことも良いですね。
▼ミントに害虫が発生して困っているあなたはこちらへどうぞ▼
⇒ベランダと室内で栽培しているミントに発生した虫を駆除する方法
追肥
ミントは基本的に肥料はやらなくてもどんどん大きくなりますが、プランター栽培では水やりの度に土に含まれている肥料成分が流出してしまうため、定期的に肥料を補充してあげる必要があります。
固形肥料でも構いませんが、「花工場」や「ハイポネックス」などの液体肥料を水やりを兼ねて1月に1回程度あげれば十分です。
葉色が良くなり、大きくきれいなミントを収穫することができます。
収穫
収穫するタイミングとしては、正直植えた直後の葉でも必要であれば数枚収穫することが出来ます。
ハーブティーやモヒートなど大量に葉が必要であれば、ある程度大きく茂ってから収穫します。
どこから収穫しても良いのですが、基本的には先端の柔らかい葉をハサミで切り取って収穫しましょう。
ミントはシソ科ですが、シソも硬くなるとまずいのと同じようにミントも下の方に生えた古い葉は、硬く青臭さが若い芽より強いです。
伸びすぎて方々に散らかるようになるのであれば、草丈10㎝程度に切り戻して短くしてください。
そうするとまた伸びてきます。
ミントの楽しみ方
・【モヒートに使うミントはこれ!】おすすめ種類と自家栽培の方法
ミントのプランター栽培のコツ
- 過乾燥にしない
- 蒸れないように間引く
- やや湿った土質を好む
ミントはハーブの中でも最も初心者向けの種類であり、またハーブティーやモヒート、デザートの他お風呂に入れたりなど用途が多いのが特徴です。
ぜひ今回ご紹介した栽培方法を参考にして自宅で栽培した100%安全なハーブを収穫してもらえれば幸いです。
ミントを室内で水耕栽培したい場合はこちらの記事をご覧ください。
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