イタリアンパセリのベランダ栽培方法を写真で全解説!初心者必見
スーパーでも売っているけど、出来るなら自宅のベランダでイタリアパセリを収穫したいですよね?
イタリアンパセリの育て方について多くのサイトで解説されていますが、
このサイトでは実際に私がプランターを使って栽培し、どうやって育てた方が良いのか?
何をするとダメなのか?など色々分かったことを時系列に沿って紹介しています。
たくさんのオリジナル写真を使って細かく解説しているので、家庭菜園初心者の方はぜひコツを掴んでチャレンジしてみて下さい。
もくじ(タッチすると移動します)
栽培基本データ
科名 | セリ科 |
食用部分 | 茎葉 |
生育適温 | 15~20℃ |
発芽適温 | 15~23℃ |
スタート方法 | 種・苗 |
株サイズ | 幅30㎝ 高さ20~30㎝ |
病害虫 | アブラムシ、キアゲハ幼虫 |
イタリアンパセリの栽培時期と収穫までの流れ
地域 | 種まき | 収穫 |
中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部) | 4月初旬~5月末 | 7月末~12月中旬 |
9月初旬~10月初旬 | 3月初旬~6月中旬 | |
北海道・東北 | 4月中旬~5月末 | 8月~10月 |
四国・沖縄・九州南部 | 3月下旬~5月末 | 7月初旬~12月中旬 |
9月初旬~10月中旬 | 1月下旬~6月中旬 |
寒冷地・中間地・暖地の区分
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県
用意するもの
- 種 OR 苗
- 種まき専用土(種から栽培する場合のみ)
- 培養土(肥料配合済み)
- 鉢底石(排水システムがあれば不要)
- プランター
イタリアンパセリをベランダ栽培する手順
※この記事ではイタリアンパセリを種から栽培する方法と苗から栽培する方法の2通りを紹介しています。
ホームセンター等で苗を購入し、苗から栽培する予定の人は次の【種から育てるケース】は読み飛ばしてください。
種から育てるケース
はっきりいって、初めてイタリアパセリを育てるのであれば種から栽培するのはお勧めしません!
なぜなら手間がかかる割に成功しなかったり、お金も余分にかかります。
ですが、今回は超初心者!知識0からでもできる種からのイタリアパセリの育て方をまず解説します。
種の購入
ネットでもホームセンター等の園芸コーナーでも、イタリアンパセリの種は売られています。
トマトやホウレンソウ等と違い、多くの品種があるわけではないため直ぐに見つかると思います。
今回は使ったのはサカタのタネさんから出ているイタリアンパセリの種です。
裏面を見てもらうと分かりますが、生産地が「フランス」になっています。
今回使用するものは違いますが、
種も完全無農薬で作られたオーガニック種子というものもあるので、こだわりたい方はチェックしてみてください。
イタリアンパセリの栽培時期は記事冒頭の表に記載しましたが、私が住んでいる東京を基準にすると種まきは4月か、9月スタートのどちらかです。
今回は4月に種を購入し、4月末にまきました。
種まき
【用意するもの】
- イタリアンパセリの種
- 種まき専用土ORピートバン
- プランター
まずは種から。
イタリアンパセリの種はとっても小さいので、息を吹きかけただけで飛んでしまいます。
丁寧に扱いましょう。
使う土は「種まき専用土」です。“種まき・育苗の土”とか“種まき培土”、“さし芽・種まきの土”など呼称は色々あります。
種を発芽させる場合、一般的に野菜を栽培するのに使う「培養土」ではなく、「種まき専用土」を使う必要があります。
なぜかというと、発芽しやすい成分の土が配合されているからです。
こんな感じでサラサラとしています。
種まき時に使用するプランターは浅くても構いません。
鉢底石なども入れる必要はないです。
というのは、本葉が2~3枚出たところでビニールポットに移植してしまうからです。
ですので、種まきに便利なピートバンを利用しても良いでしょう。
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では、実際に種をまいてみましょう。
パラパラとまんべんなくまいてもらえばOKです。
イタリアンパセリの種は光好性種子(こうこうせいしゅし)といって、発芽するときにある程度日光が当たら無いといけません。
パラパラと種をまいたら、土を被せないかあるいは薄くかける程度にしましょう。
反対に種が土から隠れるくらい完全にかけてしまうと、光が当たらないため発芽しません!
種をまいたら、上からジョーロのシャワーヘッドを使って水やりをして下さい。
発芽するまで土を乾かさないように毎日観察しましょう。
とは言っても、うっかりしているとすぐに土を乾燥させてしまいます。
そのため、こんな感じで水を張った受け皿に入れておくと、常に土は湿った状態になります。
種をまいてから3日~4日すると、発芽します。
小さい芽が成長し、葉が左右に2枚出てきます。
そして不思議!まずはギザギザではなく、笹のようなスッとした葉に成長します。
そのまま栽培を続けると、私たちが知っているイタリアンパセリのギザギザした葉が出てきます。
全体はこんな感じ!見覚えのあるイタリアンパセリの葉が出てきましたね。
苗をビニールポットに移植
たくさんある芽の中から丈夫そうな芽を見つけ、ビニールポットに移植します。
使う土は培養土です。
これは立派な苗を作る作業です。
私たちが園芸店などで購入する苗はこのようにして生産者で作られてから店頭に並んでいます。
ちなみに移植しないとこんな感じにヒョロヒョロと成長します。
手間はかかりますが、しっかりビニールポットに移植する作業をしましょう。
プランターに移植する
このような感じの苗に成長したら新しくプランターに植えます。
プランターの大きさは通常販売されているポット苗の大きさ(3.5号=直径10.5㎝)の場合、
5号(直径15㎝)か6号(直径18㎝)サイズのプランターに植えると良いです。
ここらは苗を購入して栽培する手順と同じになります。
【初心者向け】苗から育てる場合
今まではずっと種から栽培する方法を解説してきましたが、ご覧の通り手間がかかります。
しかし、ホームセンターや園芸店ではイタリアンパセリの苗が販売されています。
イタリアンパセリは苗から栽培する分にはとっても簡単!
だからこそ、初心者には種からではなく、苗から栽培して欲しいのです。
イタリアンパセリの苗選びのコツ
一般的に葉が青々としたものを選びなさい!と書かれていますが、上写真をご覧の通りイタリアンパセリは濃い緑じゃなくやや黄緑でも全く問題ありません。
というのは次から次へと新しい新葉が出てくるからです。
虫に食われていたり、葉があまりにも間延びしてたりしていなければ大丈夫です。
植え付け(うえつけ)
ホームセンターで買ってきたイタリアンパセリの苗です。
自分で種から栽培したものよりも立派に育っています。
苗から栽培するときは、野菜栽培に使用できる培養土を選んで下さい。
イタリアンパセリはハーブなのでハーブ専用土という商品も販売されていますが、そこまで気にしなくても大丈夫です。
プランターの大きさは通常販売されているポット苗の大きさ(3.5号=直径10.5㎝)の場合、5号(直径15㎝)か6号(直径18㎝)サイズのプランターに植えましょう。
まず、ビニールポットを逆さまにして苗を取り出します。
この根が土にぎっちりと絡まって硬くなっている状態のものを“根鉢(ねばち)”といいます。
で、この根鉢の表面がプランターの上の淵から3㎝下の高さになるように、先に土を入れます。
土を入れたら根鉢は崩さずそのままスポンと入れて下さい。
後は周りに土を足していきます。水平に植えるのがポイントです。
プランターの上の淵から3㎝下の高さまで土を入れましょう。
最後に水をやって完了です。
先程も紹介しましたが、私が種から育てたイタリアンパセリはこの状態から
こんな状態にまで大きくなりました。
後で出てきますが、収穫する際にはもっと葉が増えています。
水やり
イタリアンパセリは乾燥に弱いため土が乾ききる前に水を与えて下さい。
ハーブ栽培の難しいところは水やりです。
基本的にハーブは地中海沿岸地域に自生しているため 乾燥に強いものが多いです。
しかし、イタリアンパセリは乾燥に弱い植物なので、過乾燥にならないようお水やりをしてください。
ただですね、実際問題どうなのか?というと正直そこまで神経質にならなくても枯れることはないのかな?と思います。
私が育てているイタリアンパセリは、多少水やりを忘れていても枯れることなく成長し続けています。
むしろ、毎日の水やりは厳禁です。常に土が濡れていると根が腐って枯れます。
追肥(ついひ)
肥料は与えなくても育ちます。
ですが、苗の植え付け時に固形肥料か、月1~2回薄い液体肥料を与えることで、青々とした新しい芽が伸びてきます。
肥料不足になると葉が黄色くなることがあります。
株に十分に栄養が行きわたっていないからですね。
ただ、葉が黄色くなった=肥料不足とも言い切れません。
例えば水の与え過ぎが原因で根が弱り、葉が黄色くなることもあります。
ですので、肥料に関しては今説明した通り、規定量を与えていれば不足になることはありません。
病気・害虫対策
基本的に成長した後のイタリアンパセリに害虫がつくことは少ないです。
やはりパセリには特有の臭み、苦味があるため虫も嫌がります。
しかし、以下のように種をまいて育てた若い芽だと、一夜にして一気に虫に食べられてしまうことがあります。
イタリアンパセリは病害虫に強いですが、予防対策として虫をみかけたときに、天然由来成分の殺虫殺菌剤を散布しておくといいです。
>>殺虫殺菌剤 住友化学園芸 ベニカマイルドスプレー 1000ml
収穫
イタリアンパセリは苗の時点ですでに収穫することは可能です。
そのため、使いたいときに使いたい量だけ葉をハサミで切って収穫すればいいです。
基本的に新芽の柔らかい部分の方が、お料理に使う時は、ごわごわしてなくて使いやすいと思います。
ただ、ブーケガルニ(肉料理や魚料理の臭み消しとして茎葉を束ねたもの)として使う場合は茎も丸ごと使えます。
ベランダ菜園でイタリアンパセリを栽培から収穫するなんて、理想的なオシャレ生活ですね。
調理
お弁当などに入っているチリチリとカールした苦い葉のパセリ同様、平たい葉のイタリアンパセリも基本的には脇役の食材です。
調理用途としては以下が挙げられます。
- 彩り(飾り)素材
- サラダ素材
- 刻み素材
- 臭み消し
- 風味付け
- オイル
- ビネガー
今回は最も利用頻度が高いであろう、ペペロンチーノやボンゴレビアンコなどパスタでの刻み素材として使ってみました。
まずは収穫して洗います。
私は茎が苦手なので、葉だけむしり取ります。
そしてみじん切りにしました。
続いて、ソース作りですが市販のソースを使います。
ソースの素に刻んだイタリアンパセリと、パスタのゆで汁を大さじ一杯を入れ混ぜます。
後は茹でたパスタに絡めて完成!
イタリアンパセリたっぷりのペペロンチーノの出来上がり
イタリアンパセリとにんにくの風味が絶妙に絡み合い、とても美味しかったです!
イタリアンパセリのプランター栽培のコツ
- 発芽するまで土を乾かさない(種から育てる場合)
- 移植する作業を怠らない(種から育てる場合)
- 丈夫な苗を購入する(苗から育てる場合)
- 乾燥に弱いけど毎日水をやらないように!
- 直射日光よりも半日陰や涼しい場所で栽培
イタリアンパセリのベランダ栽培でわかったこと
今回、イタリアンパセリを種から育て、プランターに移植しベランダ栽培し続けてわかったことがあります。
まず、柔らかく華奢なイメージに対して結構、丈夫なことです。
病気や害虫被害に遭うこともなく、育てやすい印象です。
イタリアンパセリの種を播いたのが4月ですが、梅雨、真夏、台風などを乗り越えて12月の現在まで元気に成長しています。
なぜそれが可能だったのか?というと多分、ベランダという場所が栽培に合っていたからだと思います。
例えば雨に当たり過ぎない、半日陰に調整できる、台風によるダメージを受けないなど、ベランダ栽培だからこそのメリットにより、育っているんだと思います。
イタリアンパセリの原産地はヨーロッパの地中海沿岸ですから気候的に冬の日本では枯れてしまいます。
しかし、12月まで栽培できるのであれば十分元は取れました。
スープに入れたり、パスタに刻んで使ったりなど料理に重宝しています。
ただ、やはり成長しきった葉(下写真)は硬くなり食感はゴワゴワしてしまいます。
ですので、ブーケガルニなど直接口に入れない用途なら良いですが、サラダなど直で食べるときは柔らかい新芽を使うと美味しいです。
以上、イタリアンパセリはベランダで簡単に栽培できるハーブ野菜なので、ぜひ初心者の方はこの記事を参考にして育ててみて下さい!
一般的なカールしたパセリの栽培方法も紹介しています。
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