タマネギの育て方!プランター栽培で初心者が収穫できる方法

初心者でも正しい栽培のコツに沿って育てれば、自宅のベランダでタマネギをプランター栽培することが出来ます。
実際に私が育てた過程とコツを全て公開するのでぜひ参考にしてみて下さい。
もくじ(タッチすると移動します)
タマネギ栽培基本データ
科名 | ユリ科 |
食用部分 | 鱗茎(葉) |
生育適温 | 15~20℃ |
発芽適温 | 15~20℃ |
スタート方法 | タネ・苗 |
連作障害 | 少(1年おく) |
株サイズ | 幅20~30㎝ 高さ50~60㎝ |
病害虫 | アブラムシ・タネバエ、さび病・べと病 |
タマネギの栽培時期と収穫までの流れ
地域 | 植え付け | 収穫 |
中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部) | 11月中旬~12月初旬 | 5月中旬~6月中旬 |
北海道・東北 | 10月 | 6月中旬~7月中旬 |
四国・沖縄・九州南部 | 11月下旬~12月中旬 | 5月初旬~6月中旬 |
寒冷地・中間地・暖地の区分
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県
タマネギのプランター栽培のコツ
- 鉛筆大の太さの苗を選ぶ
- 植える時期10月後半~11月中頃を守る
- 元肥にリン酸成分の肥料を与える
- もみ殻をまいて乾燥を防ぐ
用意するもの
- タマネギ苗
- 培養土(肥料配合済み)
- 鉢底石(排水システムがあれば不要)
- プランター 幅65 ㎝×奥行20㎝×深さ20~30㎝ 容量15~20ℓ
- リン酸成分肥料(ようりん等)
タマネギの主な品種
品種名 | 早晩性 | 収穫時期 | 玉形 | 球重 | 特徴 |
浜育 | 早生 | 4月下旬~5月上旬 | 甲高 | 約250g | 早太りで多収穫。長球、分球など規格外球の発生が少ない。生食におすすめ。貯蔵不向き |
アトン | 中生 | 5月下旬~6月上旬 | 甲高 | 約350g | 中生の代表品種。吊り下げ貯蔵で10月末まで可 |
OP黄 | 中生 | 5月下旬~6月上旬 | 中甲高 | 約320g | 吊り下げ貯蔵で12月末頃まで可 |
ネオアース | 中晩生 | 5月下旬~6月上中旬 | 豊円 | 約350g | 色艶が良い。貯蔵性に優れ翌年3月頃まで可 |
湘南レッド | 中晩生 | 5月中旬~6月上旬 | 偏円 | 約300g | 生食用赤タマネギ。貯蔵性は低い |
苗選び
ホームセンターに行くとタマネギの苗は掘り上げた束のものと、ポットに植わっているものの2種類が販売されています。
タマネギの苗選びは葉で選ぶとよいものが出来ません!葉は後でもたくさん出てくるので少々枯れていて、根っこがなくても出てきます。
苗選びのポイントは苗の根本の少し膨らんだ白い部分が鉛筆の太さくらいのものを選びましょう。一見太い方が丈夫に成長するような気がしますが、春に花が咲きやすくなり味が落ちる原因になります。
一方、細い苗はタマネギの実自体がちゃんと大きく成長しないことがあります。
下写真のようなポット苗に植わっているものも、葉よりも茎の根元がふっくらしているものを選別して植えて下さい。
プランター選び
一般的にタマネギ栽培では幅65 ㎝×奥行20㎝×深さ20㎝ 容量15~20ℓのプランターサイズが推奨されていますが、タマネギは球根を太らせる野菜です。であるならば、もう少しだけ深さのあるサイズのプランターをお薦めしたいです。
例えば幅65cm×奥行25㎝×深さ30㎝ 容量15~20ℓ
鉢底石不要な排水板のあるプランターがベスト。
土作り
基本的に花と野菜専用の培養土を使えば良いのですが、プラスして元肥(もとごえ)にリン酸成分の肥料を配合すると球根を太らせやすくなります。
リン酸成分は花や実の成長をうながす肥料成分のため、トマトやナスなど実を収穫する野菜栽培には欠かせません。
リン酸成分の肥料にはバッドグアノなどありますが、今回は「ようりん」を使いたいと思います。
心配な場合は、バッドグアノなど他のリン酸成分の肥料を使ってください!
まず、プランターの半分くらいの高さまで培養土を入れ、ようりん30gを混ぜます。
そしてプランターの上から3㎝くらいまで培養土を足します。
これで土作りは完了。
花と野菜専用の培養土には予め1ヶ月分くらい効果が続く肥料が配合されているので、元肥は「ようりん」のみ配合すればOKです。
植え付け時期
植え時期時は10月後半~11月中頃です。
それより早く植え付けると、春に「とう立ち」といって花が咲きやすくなります。
花を咲かせてしまうと球根の中に固い芯ができてしまい味が落ちます。
植え付け作業
隣の苗とは15㎝間隔、深さ2~3㎝の穴を棒などで空けてから植えるとやりやすいです。
根元の白い部分が隠れるギリギリのところが埋まるように土をかぶせてください。
白い部分が多少見えていても大丈夫です。
浅すぎても深すぎてもダメなので注意して下さい。
植え付けたら水やりをしてとりあえず完了です。
水やり
タマネギは水切れすると球根が太りにくくなります。そのため苗の植え付け時からプランターにもみ殻をまいておくと良いです。
表面にもみ殻をまくことで土が乾くまでの時間が長くなります。
もみ殻はホームセンター等で販売されていますが手に入らない場合は、冬の間も土が乾いたら水をたっぷりあげることを忘れないようにしましょう。
害虫対策
タマネギ栽培で気を付けなければならない害虫はアブラムシ、タネバエですが、キャベツやレタスなどの葉物野菜と比較すると害虫被害を心配する必要はなく、防虫ネットをかける必要もありません。
アブラムシなどが気になるようであれば、天然由来成分を配合した殺虫剤を散布すれば十分です。
病気対策
注意する病気にはさび病、べと病などがあります。簡単にいうとどちらも“カビ”ですが、風通しの良い場所で栽培する、過湿状態にしないなど基本的な対策をします。
ただ、さび病、べと病にすでにかかっている他の花や野菜が近くにあるとそれらが伝染して病気になることもあるので、タマネギだけに気を付けていても完全に防ぐことができないケースもあります。
かかってしまった場合は葉を取り除きますが、株全体に広がっている場合は栽培を諦めて処分して下さい。いつまでも放っておかないことが大切です。
追肥
タマネギ栽培で追肥をする時期は以下の2回です。
分量は1株につき株元に化成肥料を3gずつ、まきます。
- 2月下旬~3月上旬
- 3月下旬
成長がストップする冬期に与える必要はありません。
2月下旬~3月下旬の間に与えることで球根がよく太り丸いタマネギになります。
気を付けたいのは4月に入ってから追肥をすると収穫後、腐りやすくなります。
収穫
5月中旬以降になるといよいよタマネギの収穫時期になります。
収穫のタイミングはシャキッとしていた株全体が、下写真のように葉の7~8割が倒れてきたら。
よく、葉が倒れてきたので一生懸命水やりをして再生させようとする人がいますが、収穫のサインなのでそのまま天気の良い日、土が乾燥しているときに掘り上げて収穫しましょう。
土が乾燥している時に収穫するとその後、球根の傷みが少なくなります。
ちなみに貯蔵する場合は葉を切らずに掘り上げておいてください。
吊り玉をして貯蔵する
収穫してサラダなりカレーなりすぐ食べてしまう場合は良いのですが、たくさん栽培して一度に食べきれない場合は貯蔵しましょう。
前の項目でもお話ししましたが、葉を切らずに掘り上げて下さい。
収穫後すぐに葉を切ってしまうと切り口から菌が侵入し、球根を傷めてしまうことがあります。
なので、葉付きの状態で風通しのよう場所に吊るし、乾燥させてください。
乾燥させることで貯蔵期間が延びます。
ただし、タマネギも品種によって貯蔵向くもの向かないものがあるので、品種別の表を確認してみて下さい。
調理
収穫した赤タマネギをカットしてみました。
生食でも全然問題なく食べられますが、今回は炒めて生姜焼きの付け合わせにしました。
柔らかくてとても甘かったです。
最後に
タマネギは初心者でもほぼホッタラカシで栽培することができる野菜です。
プランター栽培の場合は畑栽培と違い、少し小ぶりのタマネギが収穫できます。
もし、スーパーで販売されているような大きく丸いタマネギを収穫したいのであれば、大きめのプランターで、隣の株との間隔をあけることで球が大きくなります。
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