プランター土の太陽熱消毒|家庭菜園で使った古い土を殺菌する方法
プランター栽培で使った土を毎年捨てる方もいらっしゃると思いますが、もったいないです!
確かに古い土には病原菌の増殖や新たな侵入、感染などの危険性があり、そのままでは使えません。
しかし、太陽熱消毒をすれば再利用することができます。
ただ、正しいやり方で行わないと雑菌が残ったままの状態になり、野菜などを植えても上手く成長しません。
この記事ではプランター栽培した後の古い土を太陽熱消毒をして再利用する方法を紹介します。
太陽熱消毒で殺菌する仕組み
まず、なぜ太陽熱で土が消毒できるのか?を簡単に説明します。
土の中に潜んでいる病原菌を死滅させるためには地温を60℃以上にあげる必要があると言われています。
そのため、家庭で太陽熱消毒をするためにはビニール製のごみ袋に古土を入れて、密閉された環境にしなければなりません。
いわゆる密閉された空間で土の中にある病原菌を高温で蒸して殺菌してしまうということです。
太陽熱消毒できる時期
家庭で出来る太陽熱消毒には適切な時期があります。
春の5月~6月、梅雨明けなどありますが、おすすめは7月後半から8月にかけての真夏です。
太陽がギラギラと照り雨が全く降らない日が続く期間がベストです。
用意するもの
- 透明のビニールごみ袋60ℓ
- シャベル
- 水(ジョーロORホースで直接)
ゴミ袋の大きさは殺菌消毒したい土の量によって変わってきますが、殺菌消毒する際に袋を平らにする必要があるためあまり小さすぎるとうまく出来ません。
だいたい容量45ℓ~90ℓくらいの間のゴミ袋を使うと良いでしょう。
黒や青のごみ袋ではダメなのか?という質問があるのですが、できれば透明の袋の方が良いです。
なぜかというと、意外に感じるかもしれませんが、黒よりも透明の袋の方がより熱が上昇しやすいからです。
反対に一度にあまり多くの土を入れると持ち運ぶのが一苦労で、足腰を傷めるので気をつけてください。
やり方の手順
まず、プランター内に残っている株などを取り除きます。
できればふるいにかけた方が良いですが、そこまで時間がない人は最低限、目立つ株の残骸や葉っぱなどは取り除いてください。
そしてビニールゴミ袋に土を入れます。
その時にゴミ袋を平らにした時にだいたい厚みが10㎝くらいになるようにします。
※あまり目いっぱい入れてしまうとビニール袋を平らにして置くことができません。
次に土をまんべんなく水で濡らして下さい。
ジョーロでかけるか、あるいは直接ホースを使って土を完全に水で濡らします。
なぜ土を濡らさなければならないのか?というと、中途半端に土が乾いていると、太陽熱が全体に伝わらず、消毒効果が下がるからです。
ゴミ袋の口をしっかりと結んで閉めて下さい。
そして真夏の直射日光が当たるコンクリートやアスファルトの上に置きます。
道路などのアスファルト上に置く時は、邪魔にならない場所に置きましょう。
1~2日そのまま放置し、今度は裏っ返してまた1~2日間ほど放置します。
このようにごみ袋の中の土が熱で蒸されています。
真夏のコンクリート、アスファルトの上に置いた袋の中の温度は60℃以上になっているので、これで殺菌消毒されています。
塗れていた袋の中の土が乾いてサラッとしていたら殺菌消毒完了です。
殺菌消毒後の土の使い方
太陽熱によって殺菌消毒された土はまた次の野菜や花の栽培に使えます。
ただし、病害虫は殺菌されていますが土の構造が崩れています。
野菜や花の栽培に適している土の構造は団粒構造(だんりゅうこうぞう)です。
団粒構造は肉眼では見えない土の粒1つ1つがお団子のように丸くなっていてそれらが集合した状態を言います。
なぜ団粒構造が良いのかというと、通気性・保水性・排水性が良いからです。
殺菌消毒したばかりの土は、土の構造が崩れて粉状になっています。
そのまま使ってしまうと通気性や水はけが悪いため植物がうまく成長できないんです。
ですので、以下の用土を配合し、団粒構造の土に戻す必要があります。
用土の種類 | 割合 | 特徴 |
殺菌消毒した土 | 5 | 粉状で通気性・排水性が悪い |
赤玉土 | 2 | 通気性が良くなる |
国産腐葉土 | 3 | たい肥の1種、土をふかふかにする |
くん炭 | 少々 | 通気性を良くする |
※腐葉土に関してあえて「国産」としたのはインドネシア産などの腐葉土の中には、枯れた葉などがそのまま入っていることがありよくありません。国産の腐葉土は枯れた葉などがしっかりと醗酵されてサラサラの状態になっているので良いです。
元肥は土をふかふかにした後にやる
野菜や花を育てるためには土をふかふかに戻しただけではダメです。
ふかふかにした状態を1~2週間おいて、その後に肥料を与えます。
植え付ける前に与える肥料のことを「元肥(もとごえ)」と言います。
元肥は苗等を植え付ける1週間前に混ぜておく必要があります。
人によっては元肥と植え付けを同時に行う人もいますが、理想は先に元肥をあげておいてから植え付けるのが良いです。
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