観葉植物コーヒーの木の育て方と栽培のコツをプロが伝授
ズバリ、コーヒーの木は観葉植物の中でも育てるのが難しいです。
簡単!なんて書いているサイトもありますが、ウソですね。育ててみればわかりますが何年にも渡って育てるにはコツがいる植物です。
なので当たり障りのない一般的なコーヒーの育て方は他のサイトにおまかせします。
このサイトではコーヒーの木を市場で購入し実際に栽培している園芸のプロである私が実体験に基づいた育て方のコツを伝授します。
もくじ(タッチすると移動します)
観葉植物のコーヒーの木はアラビカ種
私たちがよく見る茶色のコーヒー豆はコーヒーの木になった実を乾燥させて焙煎したものです。そのコーヒーの木は主に以下3つ
- アラビカ種
- ロブスタ種
- リベリカ種
がありますが、観葉植物で流通しているコーヒーの木の多くは中南米を中心に最も生産量の多いエチオピア原産のアラビカ種です。
アラビカ種は10m級の高木に育つ種類なので理論上は観葉植物も育てることは可能なのですが、年数もかかりますし家庭でそこまで育てるのは至難の業です。
だいたい花屋さんやホームセンターで販売されているのは大きくて10号鉢(直径30㎝)で高さ150㎝程度、小さくて3号ポット(直径9㎝)や水耕栽培に使う幼苗です。
大きいサイズのものでは花付きや実が成っているものも流通しています。
原則!原産地の環境を再現すれば枯れずに育つ
コーヒーの木に限らず観葉植物全般の育て方の基本はその観葉植物の原産地と似た環境を再現してあげれば枯れることなく何年も育てることができます。
コーヒーの木の原産地はアフリカ大陸の東側に位置するエチオピアです。
熱帯気候ですが、標高によって異なり
標高 | 平均気温 |
2400m以上 | 16℃ |
1500~2400m | 16~30℃ |
1500m以下 | 27~50℃ |
つまり、日本でコーヒーの木を枯らさず何年も栽培するには気温や室温が16℃以上の暖かい、暑い環境下が適しているということです。
コーヒーの木を栽培する上で注意すべき3つのこと
- 冬越し温度は16℃以上
- 置き場所は直射日光を避けた日当たり
- 早めのカイガラムシ対策
温度管理
コーヒーの木の原産地であるエチオピアの気候のところで触れましたが年間を通して16℃以上の環境下で育てれば温度が原因で枯れることはありません。
日本で栽培するときに気を付けなければいけないのは冬です。
以下の表は東京の年間気温を月別に表したものですが、16℃を下回るのは10月の最低気温~5月の最低気温までです。
1~2℃程度低くても枯れることはないため5月~10月までは屋外でも育てることはできますが、11月~4月までは室内で育てないと枯れてしまいます。
ここで注意したいのは室内であっても夜は暖房を消すと10℃を下回りますよね?
コーヒーの木を育てる上で難しいのはこれで、冬に室内で栽培しているのにもかかわらず元気がなくなって枯れてしまうことが多々あります。
なのでエアコンを使うなど年間を通して15~16℃を下回らない環境で栽培することが温度が原因による枯れを防ぐコツです。
ある書籍によれば8℃前後を保てば冬越しできるとありますが、良い環境ではありません。
置き場所
室内で育てる場合は日当たりが原則です。ただし、夏の直射日光が当たる屋外では葉が焼けて茶色くなってしまうことがあるので注意しましょう。
5月~10月までの置き場所に関してはそれほど気にしなくても大丈夫です。
注意しなければならないのはやはり冬です。室内であっても夜はグッと気温が下がるため出窓などよりも内側のスペースに置くと良いでしょう。例えば大きいサイズであれば日が当たる場所だけれども窓からは少し離れていたり、ミニサイズであればテーブルの上であったりです。
温度が15~16℃程度を保てる場所であれば真っ暗な日陰でもない限り育ちます。
病害虫対策
コーヒーの木の栽培で最も多い害虫被害はカイガラムシです。カイガラムシとは木の枝に白い貝殻のようなものをつけ食害します。
カイガラムシの除去方法は歯ブラシなどでこすり落とすことです。早めに駆除することが大切です。
病気に関してはすす病やさび病が発生することがあります。専用の殺菌剤を使用して対処しましょう。
湿度管理も重要!病害虫対策にもなる葉水(シリンジ)とは?
コーヒーの木を含めた熱帯原産の観葉植物はただ、暑いところに自生しているわけでなくスコールなどの雨も降るので湿度も高いです。
観葉植物を栽培するときに温度や置き場所を再現するのは簡単なのですが、湿度を再現するのは忘れがちです。
どうやって湿度を再現するのか?というとたまにでいいので葉水といって葉の裏表に霧吹きで水をかけてあげることです。
専門用語でシリンジといいます。シリンジをすることで湿度を保てるだけでなく、葉の裏表についた汚れや乾燥を防ぎ病害虫が発生しにくい状態を作ることができます。
もし、霧吹きによって壁やカーテンが濡れてしまって嫌なのあれば、定期的にタオルや雑巾など布で葉を拭いてあげても良いです。
水やりのタイミングとコツ
水やりのタイミングは葉を見ることです。毎日コーヒーの木を観察していれば水が足りているときと不足しているときの違いが分かるようになります。
例えばなんとなく全体的に葉先が下向きになって元気がなさそうに見えたら水やりのタイミングです。
コーヒーの木に限らず観葉植物の水やりで覚えておいて欲しいことは毎日水をやると枯れます。
草花や野菜と違い、毎日水をやらなくても枯れることはまずありません。私などは10号鉢の大きいサイズのコーヒーの木は1ヶ月に2回程度、冬は月1回くらいしかやりません。
ただ、これらは経験による感覚でわかるようになるのでそれを身に付けるためには
土が乾燥しているときの鉢の重さと水をたっぷり与えたときの鉢の重さを実際に持って比較し、乾燥しているときの重さに近くなってきたときが次の水やりのタイミングです。
葉の様子をよく観察するのと同時にこの方法で確認していくと、次第に鉢を持って確認しなくても水やりのタイミングをつかめるようになります。
肥料のタイミングとコツ
観葉植物は肥料を与えなくてもとりあえず育ちます。野菜と違い実を収穫するわけでもないので細かく気にする必要はないです。
ただし、全くやらないと葉色も悪くなりますし枯れて行く原因にもなります。人間が栄養のないものばかり食べていれば痩せていき死んでしまうのと同じ原理です。
コーヒーの木を何年にも渡り栽培する秘訣は5月~9月末までの生育期に2週間に1回程度水やりのタイミングで液体肥料をやることです。
10月下旬以降~3月、4月くらいまでの休眠期には肥料をやりません。
観葉植物は葉を楽しむものであるため肥料の成分は葉の成長を助けるチッ素成分の多いものが良いです。基本的に観葉植物用の肥料はチ素成分が他のリン酸やカリよりも多く含まれているため、よくわかない人は“観葉植物用の液体肥料”を与えて下さい。
「花工場」や「ハイポネックス」など一般的な草花用でも十分成長できるのでなければこれらでもOKです。
まとめ
コーヒーの木を枯らしてしまう原因のほとんどが冬越しの温度不足です。次に水のやり過ぎですね。
冬の温度不足かつ水のやり過ぎで完全に枯れます。
コーヒーの木を含めた熱帯地域原産の観葉植物の成長期は5月~9月くらいまでです。10月中旬~3月までの低温時期は休眠期なのであまり成長しません。成長が止まる種類もあります。
成長が停滞しているということは根から栄養分や水分を取り入れる量も緩慢になるということです。
寒い時期に水を与えれば乾くのも時間がかかります。乾かないうちに次の水やりをやればどうなるでしょう。
根が腐りますよね。つまり枯死するということです。
エチオピア原産の熱帯植物コーヒーの木を上手に栽培するために冬の温度と水のやり過ぎ+カイガラムシ対策することをおすすめします。
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