小カブの育て方!プランター栽培で初心者が収穫できる方法

正しい栽培方法であれば初心者でも簡単に小カブを栽培することができます。
実際にタネまきからスタートして収穫、調理するところまで記録したので参考にしてください。
もくじ(タッチすると移動します)
小カブのプランター栽培基本データ
科名 | アブラナ科 |
食用部分 | 根(胚軸)・葉 |
生育適温 | 15~20℃ |
発芽適温 | 20~25℃ |
スタート方法 | タネ |
連作障害 | あり(2~3年空ける) |
株サイズ | 幅15~20㎝ 高さ30㎝ |
病害虫 | アブラムシ、アオムシ、コナガ、キスジノミハムシ/軟腐病、根こぶ病等 |
小カブの栽培時期と収穫までの流れ
地域 | タネまき | 収穫 |
中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部) | 3月中旬~5月中旬 | 5月中旬~7月中旬 |
9月初旬~10月中旬 | 10月中旬~12月初旬 | |
北海道・東北 | 4月中旬~6月中旬 | 6月初旬~8月中旬 |
8月中旬~9月中旬 | 10月初旬~11月初旬 | |
四国・沖縄・九州南部 | 3月初旬~4月初旬 | 4月下旬~7月初旬 |
9月中旬~10月下旬 | 10月下旬~12月中旬 |
寒冷地・中間地・暖地の区分
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県
小カブのプランター栽培のコツ
- 間引きをする
- 防虫対策
- 茎葉を傷つけない
用意するもの
- タネ
- 培養土(肥料配合済み)
- もみがら(無くても可)
- 鉢底石(排水システムがあれば不要)
- プランター 幅65㎝×奥行20㎝×深さ20㎝ 容量15~20ℓ
小カブの主な品種
品種名 | 特徴 |
金町小カブ | 直径5~8㎝サイズの腰高で関東地方中心に作られている小カブ代表品種。甘味と風味があり煮物・漬物・油炒めに適す。 |
スワン | 病気に強くて育てやすい。サラダや浅漬け向き |
万寿 | 根こぶ病、白さび病に強い。厚みがあって楕円形。 |
四季まき小カブ | 生育旺盛で球に近い腰高で肉質は緻密で甘みと独特の風味 |
たかね | 金町小カブ系極早生種。暑さに強く夏まきに適している。す入りや裂根が少ない。 |
プランターの準備
小カブは収穫時のサイズも直径5~8㎝程度なので、プランターもそれほど大きく、また深い必要はありません。
一般的に650型と呼ばれている幅65㎝×奥行20㎝×深さ20㎝ 容量15~20ℓのものを使えば十分でしょう。
培養土をプランターの上の淵から3㎝程度まで入れます。
タネまき
プランターに培養土を入れて平らにならしたら、割り箸などの棒を押し当てるもしくは線を引くなどして深さ1㎝のまき溝を作ります。
次に約1㎝間隔になるように筋状にまいていきます。
土をつまむようにしてタネに軽く被せます。
そして、手のひらで軽く押して平らにします。
そして水やりをするのですが、シャワーじゃないと水の勢いでせっかく播いたタネが掘り上げられてしまうので私の場、もみがらを表面にまきます。
もみがらをまくと適度な湿り気が保たれ発芽しやすくなります。
もみがらはホームセンター等の園芸コーナーで販売されいるのですが、置いてないところの方が多いので無理して購入しなくてもOKです。
ただ、もみがらは敷かなくても発芽はするので、あれば試してみるといいですね。
発芽
時期と気温にもよりますが、今回はタネをまいてから2週間程度で発芽しました。
ただ、このままでは間隔が狭すぎてカブが十分に太るスペースがありません。
ですので“間引き”という作業が必要になります。
間引き(まびき)
間引き(まびき)とは十分な大きさの株を育てるために、芽を間引くことで間隔をあける作業です。
間引きは小カブ栽培ではとても重要な作業で、合計3回やる必要があります。
間引きをすることで丁度良い大きさのカブができるだけでなく、風通しが良くなり病害虫の発生を抑えることができます。
以下の表に従って間引きをしましょう!
回数 | タイミング | 株間の間隔 |
1回目 | 双葉が開いたら | 3㎝ |
2回目 | 本葉が2~3枚 | 5~6㎝ |
3回目 | 本葉4~6枚 | 10~12㎝ |
1回目の間引き
まずは3㎝間隔で間引きます。
2回目の間引き
芽が成長して大きくなり、本葉が2~3枚になって隣同士の間隔が詰まってきました。
そこで2回目の間引きをします。
3回目の間引き
3回目は本葉が4~6枚程度になったら行います。
もったいない気持ちをグッと抑えてこれも間引きます。
最終的に下写真くらいの間隔にします。
株間の間隔で大きさが変わる
間引きは風通しをよくするだけでなく、カブの大きさにも関係します。
株間を狭くすると当然成長できるスペースがなくなるため小さい株がたくさんできます。
あまりに狭すぎると、丸くならず扁平や三角形になるのである程度しっかり間引く必要があります。
大きなカブにしたい場合は3回目の間引きにて株間を広く取ることです。
ただ、小カブの場合は元々そんなに大きくする品種ではなく5~8㎝程度で良いので、数をたくさん収穫したい場合は無理に3回目まで間引きをしなくても良いです。
収穫できるカブの数は少なくなりますが、大カブを収穫したい人はチャレンジしてみて下さい。
防虫対策
タネまきと同時に防虫ネットをかぶせて害虫対策をしましょう。
小かぶ栽培のコツの1つは茎葉を傷つけないようにすることです。というのは小かぶの葉は柔らかいため折れやすく傷口から雑菌が入ってしまうと成長の邪魔をします。
柔らかい葉は害虫の好物でもあり、アブラムシなどはウイルスを媒介するため小かぶ栽培において防虫対策は必須です。
防虫対策として一番簡単なのはプランターごとネットで覆う方法で、以下のような商品を使うのがおすすめです。
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水やり
タネまきのときはシャワーで水やりをしましたが、株を間引いていくにしたがって大きくなってきたらシャワーヘッドを取ったジョーロで水やりをします。
水やりで気を付けたいのは毎日水をあげないことです。
株の生育適温は15~20℃であり栽培の季節的に毎日水が乾いてしまほどの日照と高温ではありません。
なので土が乾いたらたっぷりあげるようにしましょう。1回の水やりは鉢底から水が出るまでやります。
プランター内の空気循環にもなりますので。
追肥
小かぶはタネまきから収穫まで45~50日と非常に短期間です。
そのため新品の肥料配合済みの培養土を利用すれば追肥をする必要はありません。
もし前の時期に他の野菜を栽培していたり、古い土をリサイクルして栽培するのであれば、
タネまき時に元肥として化成肥料や有機質肥料を配合し、追肥は2回目と3回目の間引き後に化成肥料10gを与えましょう。水やりと同時に液体肥料を与えても良いです。
肥料切れを起こすと老化が始まり根に「す」が入りやすくなります。「す」が入ると固く感じたり味も落ちます。
病気対策
追肥と同じことがいえますが、タネまきから収穫までの期間が短いので、病気にかかる確率も減ります。
ただ、毎日水やりをして土にカビが生えてしまったり、周りに病気にかかった植物、野菜を栽培している場合、あるいは古い土を太陽熱消毒などせずそのまま使用していると病原菌に感染している可能性もあり、栽培直後から病気になってしまうことがあります。
軟腐病や根こぶ病など株そのものや根っこがやられてしまうと病気にかかってから治すことが難しいため、株は処分し、再チャレンジする方が早いと思います。
成長過程
3回目の間引きを終えて成長させると、葉がどんどん大きくなってきます。
根元を見ると小さなカブができ始めています。
だんだんとカブが大きくなってきました。
収穫
収穫直前の小カブの葉がわさわさ茂っています。
いよいよ掘り上げです。
小カブの収穫サイズは根の直径が5~6㎝程度です。土の表面に白く見えるため適当な大きさになったと感じたら、真っ直ぐ引き抜いて下さい。
プランター栽培でも小カブがこんなにたくさん収穫出来ました!
カブの収穫についてはタイミングが重要で遅くなると以下のような問題が発生します。
す入り・裂根(れっこん)に注意!
カブはうっかり収穫が遅れてしまうと下写真のように「す」が入ったり、裂根(れっこん)といって割れてしまうことがあります。
せっかく栽培したカブが台無しにならないように直径5~6㎝を目安にベストタイミングで収穫して下さい。
調理
カブは葉にもビタミン類やカルシウムが多く含まれ、お漬物やお味噌汁の具材、煮物料理など用途の広い野菜ですが、今回はお味噌汁を作ります。
さっそく、収穫した自宅の小カブを調理していきます。
カブを半分に切って茹でます。
カブは葉も食べれますのでサッと一緒に入れて茹で、味の素のほんだしとお味噌を入れてカブのお味噌汁の完成です。
まとめ
■小かぶのプランター栽培のコツ
- 間引きをする
- 防虫対策
- 茎葉を傷つけない
小かぶは春から初夏、秋から初冬と年2回栽培でき、短期間で収穫できる初心者向けの野菜です。
一般的に家庭菜園では初心者はトマトのような苗から育てる野菜の方がカンタンなのですが、小かぶやダイコン、ラディッシュは移植すると食用部分である根(胚軸(はいじく))が曲がってしまうため苗の販売がありません。
そのため初心者でもタネから栽培しなければならないのですが、今回ご紹介した通りに栽培すればあなたが家庭菜園初心者でも私と同じように収穫できますのでぜひ栽培方法を参考にしてみてください。
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