チューリップ緑-グリーンジェイの育て方！富山県花卉球根農業協同組合オリジナル品種

チューリップと言えば歌にもあるように赤・白・黄色などの色合いが一般的ですが、何年も栽培していると“通”になりマニアックな色味に興味が出てきます。

その１つがグリーン（緑色）です。

バラやトルコキキョウ、ラナンキュラスやカーネーションやカラーなど緑色の花は存在しますが、赤や黄色などの色味と比較すれば断然少ないです。

特にチューリップには緑色の品種が極めて少なく、あったとしても白にグリーンが入る感じです。

ほぼ緑色の品種といえば「グリーンキング」と「グリーンジェイ」の2種類になり、今回やっと手に入れることができた富山県花卉球根農業協同組合オリジナル品種の「グリーンジェイ」を咲かせました。

その記録と写真を紹介したいと思います。

グリーンジェイとは？

グリーンジェイとは2019年まで富山県花卉球根農業協同組合にてオリジナル品種として生産されていたグリーンチューリップの品種です。

残念ながら生産性や病害性の面を原因とする作付減により販売中止になってしまいました。

グリーンのチューリップは“スプリンググリーン”などが有名ですが、そもそもグリーンの品種自体が少ないです。そんな中でこのグリーンジェイは濃緑色のとても珍しい品種なので特に残念ですね。

ビリデ咲きとは花弁の中央にグリーンの太い線が入る品種系統を指します。

ちなみに“ビリデ”とはバラRosa chinensis viridiflora（ロサ・キネンシス・ヴィリディフローラ）などの品種にもあるviridifloraの略で、

ラテン語の’viridis'(緑色) + ‘flora'(花)が合わさった形容詞。

クリスマスローズの最も濃い緑色の花を咲かせる原種ヴィリディスも同じです。

グリーンジェイの球根植え付け12月

まず、チューリップの球根の向きですが、ぷっくりと膨らんだ丸い方を自分に向けます。

次に実際に花壇に植える段階で、植える角度を決めます。

今回は球根を列によって互い違いに植えています。

植える球根の向きは丸くなっている方を自分に向けますが、今回は角度は付けていません。完全に180℃水平に置いています。

球根の角度を右もしくは左に少し回し、斜めに配列することも出来ます。

球根を“回す”というのは金庫の扉のダイヤルを回すのと同じやり方です。

東京や大阪など中間地と呼ばれる地域のチューリップの植え付けは10月下旬以降ですが、今年は遅くなってしまい12月31日大晦日に植え付けました。

上から土をかけ、水をたっぷりと与えて植え付け完了です。

3月　球根の芽が出る

約2ヶ月後、芽が出始めました。（萌芽（ほうが）

3月中旬になると葉が展開してきます。

4月　開花

グリーンジェイは写真の赤枠で囲った一番奥の列に植えています。

開花時期が4月下旬と他のチューリップよりも遅いため少し埋もれていますね。

でも大丈夫。しっかり太陽の光は当たっているので蕾が少しずつ開いてきました。

じわりじわり

あともう少しですね。グリーンジェイは花弁が少し硬い気がします。

開いてきました。

そして満開に！

上から見るときれいな濃いグリーンと淵がギザギザした独特な花弁をしていることがわかります。

チューリップの育て方のコツ

冬期の水やり

チューリップの球根は10月～植えることが出来ます。

しかし、芽が出てないためついつい水やりを怠りがちになり、冬期に土を乾燥させてしまいがちです。

チューリップは球根植物のためある程度、球根内に水分も貯め込んでおけるのですが、あまりに過乾燥な状態にされると、根が傷んでしまい葉がしっかり大きく出なかったり、蕾がしなびてしまい花が咲かずに枯れてしまうことがあります。

ですので、花壇やプランターなど球根から芽が出てない状態でも、たっぷりと水やりをすることが大切です。

しかし、毎日じゃぶじゃぶ与えてしまうと今度は加湿になってしまい球根が必要とする量を超える水分量になるため腐ります。

土が極端に乾燥しないうちに与えることを繰り返しましょう。

寒さに当てる

花壇に植える場合は屋外なので心配ありませんが、プランターに植える場合も寒さに当てて屋外で栽培します。

球根は冬の寒さに当たることで芽を出す活動をし、春に向けて成長します。

しっかりと寒さに当たった球根は発色の良い葉の元気な株になります。

プランターを室内に置いたり、玄関等でもあまり寒くないような場所であれば、屋外に移動させましょう。

雪が積もっても球根が枯れることはありません。

まとめ

今年初めて栽培した珍しいグリーンチューリップ“グリーンジェイ”ですが、残念ながら生産が中止になり幻の品種になってしまいました。

グリーンという色の性質上、広く売れる商品ではないのは確かなので仕方ないですね。。

私のようなマニアックな人間は数少ないのかもしれません。

これからグリーンのチューリップを栽培してみたい方は以下の品種がありますのでぜひ参考にして貰えれば幸いです。

■グリーン系のチューリップ品種