ワケギのプランター栽培|初心者が収穫できる育て方のコツ
薬味やぬたの材料として使われるワケギですが、ベランダ菜園、プランター菜園で初心者が簡単に収穫できる野菜です。
ネギ科の野菜はにおいが強いため害虫被害にも遭いにくいため管理も楽ですよ!
この記事では、実際に私がワケギの球根からプランター栽培した手順やコツをオリジナル画像を使って詳細に紹介しています。
もくじ(タッチすると移動します)
ワケギの栽培基本データ
科名 | ヒガンバナ科 |
食用部分 | 葉、球根 |
生育適温 | 15~20℃ |
発芽適温 | 15~20℃ |
スタート方法 | 球根、苗 |
株サイズ | 幅10~15㎝ 高さ25~30㎝ |
病害虫 | アザミウマ、ハモグリバエ(エカキムシ等) |
ワケギのアサツキの違い
野菜苗売り場に行くと、ワケギの球根・苗とアサツキの球根・苗の2種類が置いてあることがあります。
どちらもネギっぽいため違いが良くわからないと思いますので簡単に解説します。
- ワケギ(分葱)・・・タマネギの一種であるエシャロットとネギの交雑種
- アサツキ(浅葱)・・・エゾネギの変種
つまり、どちらも大きく分ければネギの仲間です。
あとは、ワケギの方は“ぬた”などの材料にも使われますが、どちらも多くは薬味として利用されています。
下写真で比べるとわかるかもしれませんが、ワケギの方が細長くシュッとしているのに対し、アサツキや少し太めな印象です。
ワケギの栽培時期と収穫までの流れ
地域 | 植付け | 収穫 |
中間地(関東甲信・東海・近畿・中国・九州北部) | 8月下旬~9月下旬 | 10月初旬~12月上旬 |
3月下旬~5月中旬 | ||
北海道・東北 | 7月初旬~8月下旬 | 8月中旬~10月中旬 |
4月中旬~5月下旬 | ||
四国・沖縄・九州南部 | 9月初旬~9月下旬 | 10月中旬~12月下旬 |
3月中旬~5月初旬 |
寒冷地・中間地・暖地の区分
中間地・・・関東甲信、東海、近畿、福井県、中国、九州北部
暖地・・・・四国、九州南部、沖縄県
用意するもの
- 球根/苗
- 培養土(肥料配合済み)
- 鉢底石(排水システムがあれば不要)
- プランター 幅65㎝×奥行20㎝×深さ20㎝ 容量15~20ℓ
球根選びOR苗選び
8月後半になるとワケギの球根が出回ります。
ワケギはたくさんの小さな球根が袋に入って販売されていると思いますが、以下の球根選びのポイントを参考にしてみてください。
■球根選びのポイント
- 乾燥していて腐ってないもの
- 柔らかくなっていないもの
- カビなどが生えていないもの
続きまして、苗選びについてです。
ワケギは球根だけでなく、苗が販売されていることもあります。
すでに葉が出ているため植え付けるだけでOKなので、球根からよりも栽培が簡単です。
■苗選びのポイント
- 青々としているもの
- 病害虫被害にあっていないもの
- シャキッとしているもの
続いてワケギの植え付け方についてです。
植え付け(球根のケース)
苗からスタートする場合は植えるだけなので簡単です。
ここでは球根からスタートする場合を紹介します。
ワケギを植えるのに必要なプランターの深さは20㎝もあれば十分です。
まず、プランターの上から3㎝くらいまで培養土を入れます。
詳しいやり方は>>プランター野菜の植え方|家庭菜園初心者が出来る手順と方法
ワケギの球根はそのまま植え付けても芽は出るのですが、できれば外側の皮は向いてから植えると良いです。
とりあえず、仮置きして植える場所を決めます。
1か所あたり球根は1~2個植えて下さい。
多少、多めに散らばって植えてもOKです。
球根の先端が隠れるくらいに土をかけて終了です。
※深すぎても浅すぎてもいけません。あまりに深く植えてしまうと芽が出ずらくなりますし、浅すぎるとしっかり根が張れないので気をつけてくださいね。
水やり
基本的に乾いたらたっぷり上げる程度で構いません。
もし、雨が当たる場所で栽培するのであれば、しっかりと日があたり土が乾く場所で育てて下さい。
土がなかなか乾かない過湿状態には弱く、球根が腐ってしまうことがあります。
そのため、ジョーロで水やりをする場合も、毎日水やりをするのではなく、土の乾き具合をよく観察して与えましょう。
ワケギに限らず「球根植物」は球根自体に水分と養分を蓄積しているので、少々水が不足したところで急に枯死することはないです。
反対に加湿によって球根が腐り成長できないケースを心配して下さい。
害虫対策
ナスやトマトなどの野菜と違い、大きく害虫によって被害を被りすべて葉が無くなってしまうことはほとんどありません。
キャベツなどの葉物野菜がアオムシなどによって食害されるのとはわけが違います。
ですので、特に害虫対策をしなくても次から次へと葉は伸びてきます。ただ、アザミウマやエカキムシ(ハモグリバエ)と呼ばれる葉に直接害を及ぼす虫対策として、殺虫剤を散布しておくといいでしょう。
病気対策
ワケギの場合は、害虫対策と同じように、株ごと病気によってダメになることも少ないです。
例えば、土を何回も使いまわしており、土壌中にカビなどの病原菌がいた場合などは病気にかかりやすくなりますが、新しい培養土であったり、土壌再生材やたい肥などを入れて土質を元の元気な状態(団粒構造)で栽培していれば、特に心配する必要はありません、
万が一、病気になってしまったときは新しい土に植え替えるか、もしくは殺菌剤を散布して様子を見て下さい。
ワケギは秋に球根を植えて年内に収穫できますが、葉を短く切り詰めた場所から春先にも新たに葉が伸びてくるので、再び収穫できます。
追肥
順調に伸びてきていますが、追加で肥料を与えるとより良いですね。
ワケギに関しては植え付け時に一般的な肥料配合済みの培養土を使用すれば、肥料を与えなくても収穫することはできます。
ですが、肥料を与えると株の大きさや葉も上に長く伸びるため、たまに水やりを兼ねて液体肥料を与えるといいですね。
収穫
ワケギの収穫方法には2通りあります。
1つは草丈がだいたい30㎝程度にまで伸びたら、ハサミを使って株元から3~4㎝くらいの高さのところでばさりとカットして下さい。
なぜ地際から3~4㎝残すのか?というと、そこからまた葉が伸びてきてもう1回収穫することができるからです。
2つ目の収穫方法は、薬味に使うなどほんの少ししか使わない場合、必要な分だけ根元から高さ3~4㎝残して収穫しましょう。
保存方法のところでも解説しますが、やはり土に植わっているものをちょっとずつ切って使う方が、野菜の鮮度面ではかないません。
ぜひ新鮮なワケギを収穫して下さい。
調理
ワケギは単独で料理に使う野菜ではありません。
そのため調理といっても私の技術ではメインになる料理が作れないため、薬味的な具材の役割としてお味噌汁に浮かべました。
玉子焼きなんかに混ぜ込んでもいいですね。
ちょっと辛いワケギの風味が、大人の味を演出してくれます。
保存方法
ワケギは“ぬた”などを作るとき以外、一度に大量に必要とする野菜ではないと思います。
どちらかといえば薬味に使うなどその都度少量を使う野菜です。
ただ、初夏には枯れてくるのでせっかく栽培したのに使いきらないのはもったいありません。
フリーザーバックなどに入れて、冷凍しておけば長く保存できますので、ぜひお試しください。
ワケギのプランター栽培のコツ
- 水をやり過ぎない、土を過湿状態にしない
- 追肥はやった方が大きく成長する
- 収穫は2通りの方法がある
プランター栽培できる野菜の中でもとても難易度が低く、誰でも簡単に栽培できるため、初心者の方におすすめです。
また害虫被害にも合いにくいため、虫が苦手な方でも比較的管理が楽です。
過湿状態にしなければ、全国寒冷地、温暖地関係なく秋と春の2回収穫できるので、もしまだ栽培したことがないのであればぜひ、ベランダ菜園の1つとしてチャレンジして欲しいです。
ワケギと似て非なる野菜「アサツキ」のプランター栽培方法はこちらをご覧ください。
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